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米家泰作

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准教授 Taisaku Komeie

komeie.taisaku.8s[at]Kyoto-u.ac.jp ( [at]を@に変えてください)

 

専門分野/研究課題/キーワード

歴史地理学 / 近世・近代日本の環境とコロニアリズムの歴史地理 / 山村,焼畑,環境,ツーリズム,心象地理

  • 現在の研究テーマ・関心

近世・近代日本とその植民地を主な対象として,次の4つの領域において研究を進めている。(1)山村地域の歴史地誌, (2)森林環境とその利用に関する学術的・政策的理解の構築,(3)史跡景観とその歴史地理的理解の形成,(4)コロニアル・ツーリズムとその経験・表象・編成。

経歴

1993年 京都大学文学部卒業

1995年 京都大学大学院文学研究科地理学専攻修士課程修了

1995-98年 日本学術振興会特別研究員(DC)

1998年 京都大学大学院文学研究科地理学専修博士後期課程修了(学位取得)

1998-99年 日本学術振興会特別研究員(PD)

1999年 日本地理学会研究奨励賞

1999年 愛知県立大学文学部・講師

2001年 同上・助教授

2003年 京都大学大学院文学研究科・助教授

2006-07年 東北芸術工科大学東北文化研究センター・共同研究員

2007年 同上・准教授(現職)

2007-10年総合地球環境学研究所・共同研究

所属学会

人文地理学会 日本地理学会 歴史地理学会 韓国歴史文化地理学会 名古屋地理学会 史学研究会 史学会 名古屋歴史科学研究会

主要業績

  • 著書(単著・共著)

米家泰作 (2002):『中・近世山村の景観と構造』校倉書房,366頁.

  • 著書分担執筆(2005年以降)

米家泰作(2007):歴史の地域調査,梶田真ほか編『地域調査ことはじめ』ナカニシヤ出版, 46-57.

Komeie, T. (2010): The early modern rural landscape, in A. Kinda (ed.) A Landscape History of Japan, Kyoto University Press, 137-161.

Komeie, T. (2010): Modernization of the countryside, idem, 163-185.

Komeie, T. (2010): Landscapes in literature and painting, idem, 223-242.

米家泰作(2011):近代林学と焼畑―焼畑像の否定的構築をめぐって―,原田信男・鞍田崇編『焼畑の環境学―いま焼畑とは―』思文閣出版,168-190.

米家泰作(2014):焼畑による山地植生の利用と開発―17~18世紀の紀伊山地を例として―,宮本真二・野中健一編『自然と人間の環境史』海青社,213-236.

Komeie, T. (2016): Self-portrait of a village, in Wigen, K., Sugimoto, F., Karacas, C. (eds) Cartographic Japan: A History in Maps, The University Press of Chicago, 56-58.

  • 著書(その他)(2005年以降)

米家泰作(2005):(執筆専門委員)瀬戸市史編纂委員会編『瀬戸市史 資料編三 原始・古代・中世』愛知県瀬戸市,459頁.

米家泰作(2007):(執筆専門委員)瀬戸市史編纂委員会編『瀬戸市史 通史編上』愛知県瀬戸市,464頁.

Kinda, A., Komeie, T., Minamide, S., Mizoguchi, T., and Uesugi, K. (eds) (2010) Proceedings of the 14th International Conference of Historical Geographers, Kyoto 2009, Kyoto University Press, 313p.

  • 訳書(2005年以降)

B・グレアム,C・ナッシュ著(2005):(米家泰作・上杉和央・山村亜希訳)『モダニティの歴史地理』古今書院,370頁.

  • 学術雑誌論文(2005年以降)

米家泰作(2005):歴史と場所─過去認識の歴史地理学─.史林,88-1,126-158.

米家泰作(2005):近世出羽国における焼畑の検地・経営・農法─村山郡のカノを中心に─.歴史地理学,47-2,1-23.

米家泰作(2005):<山村>概念の歴史性─その視点と表象をめぐって─.民衆史研究,69, 3-20.

Komeie, T. (2006): Colonial environmentalism and shifting cultivation in Korea: Japanese mapping, research and representation. Geographical Review of Japan, 79(5), 664-679.

米家泰作(2007):植民地朝鮮における焼畑の調査の表象.季刊東北学,11,2-86.

米家泰作(2011):扶余神宮と史蹟―植民地朝鮮における「内鮮一体」の景観―.歴史の理論と教育,135・136合併号,45-61.

米家泰作(2012):「近代」概念の空間的含意をめぐって―モダン・ヒストリカル・ジォグラフィの視座と展望.歴史地理学,54-1,68-83.

Onoda, K., Miyamoto, S., Komeie, T., Fujita, H., Kawahara, N., and Kawaguchi, H. (2013): Historical geography in Japan since 1980. Japanese Journal of Human Geography, 65(1), 1-28.

米家泰作(2014):近代日本における植民地旅行記の基礎的研究―鮮満旅行記にみるツーリズム空間―.京都大学文学部研究紀要,53,319-364.

米家泰作(2014):近代林学と国土の植生管理―本多静六の「日本森林植物帯論」をめぐって―.空間・社会・地理思想,17,41-56.

米家泰作(2016):草原の「資源化」政策と地域―近代林学と原野の火入れ―.歴史地理学,58(1),19-38.

  • 主要なプロジェクト(これまで獲得してきた競争的資金 [代表者] )

科学研究費補助金・若手研究B「日本統治下の朝鮮半島における森林環境の把握と表象に関する歴史地理学的研究」2005年度~2007年度

科学研究費補助金・基盤研究C「日本統治期の朝鮮半島における史蹟景観の歴史地理学的研究」2008年度~2010年度

科学研究費補助金・基盤研究C「近代日本のコロニアル・ツーリズムと北東アジアの心象地理」2011年度~2013年度

科学研究費補助金・基盤研究C「近代日本のコロニアル・ツーリズムと植民地体験に関する歴史地理的研究」2014年度~2017年度


田中和子

石川義孝

水野一晴

セミナー“Plural Diversities and the Politics of Encounter in the Global City”を開催します。

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セミナー“Plural Diversities and the Politics of Encounter in the Global City”を開催します。

日時:2017年1月30日(水) 16:30-18:00

場所:文学研究科地下大会議室

 

詳しくはこちらをご覧下さい。

2016年度第5回親密圏/公共圏セミナーを開催いたします.

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2016年度第5回親密圏/公共圏セミナーを開催いたします。
詳しくはこちらをご覧下さい。

Prof. Roland Pfefferkorn (Sociology, Strasbourg University)
December 19(Monday)
14:45-16:15
“Contemporary Sociology in France”
Venue: conference hall, Underground 1st FL., Grad School of Letters BLDG(文学部地下大会議室)

2017年3月16日 大学院進学説明会

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2017年3月16日(木) 14:00-17:00

場所:京都大学文学部第七講義室

お問い合わせ先:京都大学文学研究科教務掛 075-753-2710

所蔵資料

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2017-2-10

目録類

  • 「古地図目録(京都帝国大学地理学教室所蔵)」京都帝国大学文学部地理学教室編(1934)『地理論叢』第三輯、351-358頁、同(1934)第五輯、219-223頁、同(1937)第九輯、263-276頁。
  • 京都大学大学院文学研究科地理学教室編(1998)『京都大学大学院文学研究科地理学教室関係古地図目録』京都大学大学院文学研究科地理学教室、全40頁。
  • 金田章裕編集代表(2001)『京都大学所蔵古地図目録』京都大学大学院文学研究科、全260頁
  • 藤井譲治・杉山正明・金田章裕監修、尾下成敏・井黒忍著(2007)『17世紀以前の日本・中国・朝鮮関係絵図地図目録』京都大学大学院文学研究科、全207頁。
  • 京都大学大学院文学研究科地理学教室(2005)『京都大学総合博物館収蔵外邦図目録 Gaihozu: maps of the areas outside the Japanese territory prepared by former Japanese army in the Reservation of Kyoto University Museum』京都大学総合博物館・京都大学大学院文学研究科地理学教室、vii+170頁。
  • 京都大学大学院文学研究科地理学教室(2010)『京都大学総合博物館収蔵外邦図目録 第二版 Gaihozu: maps of the areas outside the Japanese territory prepared by former Japanese army in the Reservation of Kyoto University Museum Second Edition』京都大学総合博物館・京都大学大学院文学研究科地理学教室、vii+171頁。
  • 京都大学大学院文学研究科地理学専修編(2015)『京都大学大学院文学研究科地理学教室収集 古地図目録 基本情報編 Catalogue of pre-modern maps: collected by Department of Geography, Graduate School of Letters, Kyoto University since 1907, Basic bibliographic information』京都大学大学院文学研究科地理学専修、iv+40頁。
  • 京都大学大学院文学研究科地理学専修編(2015)『京都大学大学院文学研究科地理学教室収集 古地図目録 詳細情報編 Catalogue of pre-modern maps: collected by Department of Geography, Graduate School of Letters, Kyoto University since 1907, Basic bibliographic information』京都大学大学院文学研究科地理学専修、v+229頁。
  • 京都大学大学院文学研究科地理学専修編(2016)『京都大学大学院文学研究科地理学教室収集 古地図目録 Catalogue of pre-modern maps: collected by Department of Geography, Graduate School of Letters, Kyoto University since 1907』丸善出版、viii+273頁(丸善出版ホームページ

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その他の制作物

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2017-2-10

  • タマヤ計測システム株式会社(2016)『玉屋商店 2017 カレンダー』
    (地理学教室所蔵の理化学機器が掲載されています。2月「高度付プリズマチックコンパス(英国製)」;6月「小型バーニア読みトランシット(独国製)」;12月「製図・測量機器8点」)
  • 絵葉書(2013)
    (「扶桑国之図」・「新訂万国全図」・「天保細見京絵図大全完」・「伊豆七島并ニ八丈島風俗風景真写」(部分)の4点セット)

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中国語学中国文学専修主催  『座談会:東アジア漢文学研究の現在と未来』

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中国語学中国文学専修主催『座談会:東アジア漢文学研究の現在と未来』を開催致します。

日時:2月14日(火)1時〜

場所:文学研究科第4講義室

一、 第一部「修論発表」

黃詩琦(京都大学大学院M2) 「高橋和巳與《文心雕龍》研究」
趙偵宇(京都大学大学院M2) 「公安三袁、周作人關係論再探」

二、 第二部「講演及び座談会」

張伯偉(南京大学文学院教授、南京大学域外漢籍研究所所長)
「新材料·新問題·新方法-東亞漢文學研究研究三階段-」
曹虹(南京大学文学院教授)
「中國辭賦與東亞漢文學」
鄭墡謨(南京大学外国語学院副教授)
「高麗朴寅亮的北宋使行與“小中華”意識」


詳しくは、ポスターをご覧ください。

保護中: 2017年度授業概要

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2017年3月25日(土)講演会「ロシア聖人物語の世界とその現代文化への広がり」

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講演会 「ロシア聖人物語の世界とその現代文化への広がり」のご案内

日時: 2017年3月25日(土)14:00-17:00 場所: 京都大学総合人間学部1階、1102講義室

講演題目

● タチアーナ・ルーディ (ロシア文学研究所): 中世ロシア聖人伝のタイポロジー

Татьяна Робертовна Руди: О типологии древнерусских житий

● エヴゲーニイ・ヴォドラスキン (ロシア文学研究所): 現代と中世:長編小説『聖愚者ラヴル』の二つの文脈

Евгений Германович Водолазкин: Современность и Средневековье: два контекста романа «Лавр»

司会 中澤敦夫 (富山大学人文学部) 使用言語: ロシア語(質疑応答では、適宜通訳を入れます)

事前の申し込みは不要です。ご参加お待ちしています。

言語学専修主催講演会「 Linguistic Spring in Kyoto 」を開催します。

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言語学専修主催講演会 「Linguistic Spring in Kyoto 」を開催します。

日時: 2017年3月28日(火)14:00-18:00
場所: 文学研究科新館2F第4講義室

詳しくはこちらをご覧ください。

米家泰作

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准教授

Taisaku Komeie

komeie.taisaku.8s[at]Kyoto-u.ac.jp ( [at]を@に変えてください)

 

  • 専門分野/研究課題/キーワード

歴史地理学 / 近世・近代日本の環境とコロニアリズムの歴史地理 / 山村,焼畑,環境,ツーリズム,心象地理

  • 現在の研究テーマ・関心

近世・近代日本とその植民地を主な対象として,次の4つの領域において研究を進めている。(1)山村地域の歴史地誌, (2)森林環境とその利用に関する学術的・政策的理解の構築,(3)史跡景観とその歴史地理的理解の形成,(4)コロニアル・ツーリズムとその経験・表象・編成。

経歴

1993年3月 京都大学文学部史学科(地理学専修)卒業

1995年3月 京都大学大学院文学研究科(地理学専修)修士課程修了

1995年4月-98年3月 日本学術振興会特別研究員(DC)

1998年3月 京都大学大学院文学研究科(地理学専修)博士後期課程修了(学位取得)

1998年4月-99年3月 日本学術振興会特別研究員(PD)

1999年3月 日本地理学会研究奨励賞

1999年4月 愛知県立大学文学部・講師

2001年4月 同上・助教授

2003年10月 京都大学大学院文学研究科・助教授

2006年4月-07年3月 東北芸術工科大学東北文化研究センター・共同研究員

2007年4月 京都大学大学院文学研究科・准教授(現職)

2007年4月-10年3月 総合地球環境学研究所・共同研究員

2014年4月-2015年3月 総合地球環境学研究所・共同研究員

所属学会

人文地理学会 日本地理学会 歴史地理学会 韓国歴史文化地理学会 名古屋地理学会 史学研究会 史学会 名古屋歴史科学研究会

主要業績

  • 著書(単著・共著)

米家泰作 (2002): 『中・近世山村の景観と構造』校倉書房,366頁.

  • 訳書

A・ベイカー (2009): (金田章裕監訳,米家泰作・山村亜希・上杉和央訳)『地理学と歴史学―分断への架け橋―』原書房,410頁.

B・グレアム,C・ナッシュ (2005): (米家泰作・山村亜希・上杉和央訳)『モダニティの歴史地理』古今書院,370頁.

  • 著書分担執筆(2005年以降)

Komeie, T. (2016): Self-portrait of a village. In Wigen, K., Sugimoto, F., Karacas, C. (eds) Cartographic Japan: A History in Maps, The University Press of Chicago, 56-58.

米家泰作 (2014): 焼畑による山地植生の利用と開発―17~18世紀の紀伊山地を例として―.宮本真二・野中健一編『自然と人間の環境史』海青社,213-236.

米家泰作 (2013): 山地荒廃.人文地理学会編『人文地理学事典』丸善出版,614-165.

米家泰作 (2011): 近代林学と焼畑―焼畑像の否定的構築をめぐって―.原田信男・鞍田崇編『焼畑の環境学―いま焼畑とは―』思文閣出版,168-190.

Komeie, T. (2010): The early modern rural landscape. In: A. Kinda (ed.) A Landscape History of Japan, Kyoto University Press, 137-161.

Komeie, T. (2010): Modernization of the countryside. Idem, 163-185.

Komeie, T. (2010): Landscapes in literature and painting. Idem, 223-242.

米家泰作 (2007): 歴史の地域調査.梶田真ほか編『地域調査ことはじめ』ナカニシヤ出版, 46-57.

米家泰作 (2007): 紀伊山地の焼畑―その歴史地理的素描―.『東アジアのなかの日本文化に関する総合的な研究Ⅰ 東アジアの民俗文化にかかわる調査・研究とデータベース化』東北芸術工科大学東北文化研究センター,215-228.

米家泰作 (2007): 古代の村落景観と開発.瀬戸市史編纂委員会編『瀬戸市史 通史編上』愛知県瀬戸市,67-82.

米家泰作 (2007): 中世の開発と荘園公領制の展開.『同上』,116-130.

米家泰作 (2007): 荘園公領制の変容と市域.『同上』,147-160.

米家泰作 (2006): 北山杉林業地域の歴史.『文化的景観(北山杉の林業景観)保存・活用事業報告書』文化庁・京都市文化観光資源保護財団,22-31.

米家泰作 (2006): 事例集落中川地区の概要.『同上』,54-60.

米家泰作 (2005): 植民地における森林資源の地図化─朝鮮林野分布図─.長谷川孝治編『地図の思想』朝倉書店,82-83.

  • 著書(その他)(2005年以降)

米家泰作 (2016): (著作者)水内俊雄ほか『中学社会 地理的分野』日本文教出版、281頁.

Kinda, A., Komeie, T., Minamide, S., Mizoguchi, T., and Uesugi, K. (eds) (2010) Proceedings of the 14th International Conference of Historical Geographers, Kyoto 2009, Kyoto University Press, 313p.

米家泰作 (2007): (執筆専門委員)瀬戸市史編纂委員会編『瀬戸市史 通史編上』愛知県瀬戸市,464頁.

米家泰作 (2006): (調査・検討委員会学術委員)『文化的景観(北山杉の林業景観)保存・活用事業報告書』文化庁・京都市文化観光資源保護財団,167頁.

米家泰作 (2005): (執筆専門委員)瀬戸市史編纂委員会編『瀬戸市史 資料編三 原始・古代・中世』愛知県瀬戸市,459頁.

  • 学術雑誌論文(2005年以降)

米家泰作 (2017): 網野善彦の「山民」概念.歴史評論,805,印刷中

米家泰作 (2016): 草原の「資源化」政策と地域―近代林学と原野の火入れ―.歴史地理学,58(1),19-38.[PDF on KURENAI]

米家泰作 (2014): 近代日本における植民地旅行記の基礎的研究―鮮満旅行記にみるツーリズム空間―.京都大学文学部研究紀要,53,319-364.[PDF on KURENAI]

米家泰作 (2014): 近代林学と国土の植生管理―本多静六の「日本森林植物帯論」をめぐって―.空間・社会・地理思想,17,41-56.[PDF on Osaka City University]

Onoda, K., Miyamoto, S., Komeie, T., Fujita, H., Kawahara, N., and Kawaguchi, H. (2013): Historical geography in Japan since 1980. Japanese Journal of Human Geography, 65(1), 1-28. [PDF on IGU 2013 Kyoto Regional Conference]

米家泰作 (2012): 「近代」概念の空間的含意をめぐって―モダン・ヒストリカル・ジォグラフィの視座と展望.歴史地理学,54-1,68-83.[PDF on the association’s site]

米家泰作 (2011): 扶余神宮と史蹟―植民地朝鮮における「内鮮一体」の景観―.歴史の理論と教育,135・136合併号,45-61.

米家泰作 (2011): 学界展望―歴史地理(中世・近世),人文地理,63-3,270-272.

米家泰作 (2007): 植民地朝鮮における焼畑の調査の表象.季刊東北学,11,2-86.

Komeie, T. (2006): Colonial environmentalism and shifting cultivation in Korea: Japanese mapping, research and representation. Geographical Review of Japan, 79(5), 664-679. [PDF on J-Stage]

米家泰作 (2005): 近世出羽国における焼畑の検地・経営・農法─村山郡のカノを中心に─.歴史地理学,47-2,1-23.[PDF on the association’s site]

米家泰作 (2005): <山村>概念の歴史性─その視点と表象をめぐって─.民衆史研究,69, 3-20.

米家泰作 (2005): 歴史と場所─過去認識の歴史地理学─.史林,88-1,126-158.

  • 主要なプロジェクト(これまで獲得してきた競争的資金 [代表者] )

科学研究費補助金・基盤研究C「近代日本のコロニアル・ツーリズムと植民地体験に関する歴史地理的研究」2015年度~2017年度

科学研究費補助金・基盤研究C「近代日本のコロニアル・ツーリズムと北東アジアの心象地理」2011年度~2013年度

科学研究費補助金・基盤研究C「日本統治期の朝鮮半島における史蹟景観の歴史地理学的研究」2008年度~2010年度

科学研究費補助金・若手研究B「日本統治下の朝鮮半島における森林環境の把握と表象に関する歴史地理学的研究」2005年度~2007年度

科学研究費補助金・若手研究B「近世日本における焼畑の地域的差異と変化に関する歴史地理学的研究」 2003年度~2004年度

科学研究費補助金・奨励研究A「近世日本における焼畑と山村像の再検討」2000年度~2001年度

科学研究費補助金・学振特別研究員「近世・近代日本における山村政策および山村地域像の形成」1998年度

科学研究費補助金・学振特別研究員「中世・近世の日本における山地空間の開発・領域化と山村の近世化」1995年度~1998年度


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Jim Anderson 教授主催[First Kyoto Workshop on Evolutionary Thanatology]

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Jim Anderson 教授主催[First Kyoto Workshop on Evolutionary Thanatology]が開催されます。

日時:2017年3月24日(金) 9時30分~

場所:京都大学吉田泉殿

講演者:HPをご参照ください。

 

参加希望者は、3/23(木)までに、下記の情報を

Tomomi.Yokoyama(アットマーク)bun.kyoto-u.ac.jpまでにご連絡下さい。

・氏名(漢字・英語表記)

・学年/役職

・連絡先(携帯or研究室の番号)

・メールアドレス

 

 


香港城市大学中文及歴史学系において、第五回東アジア人文研究ワークショップが開催されました。

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2017年3月14日~18日に、香港城市大学中文及歴史学系において、第五回東アジア人文研究ワークショップが開催され、京都大学文学研究科の中国語学中国文学専修、中国哲学史専修、地理学専修、社会学専修の大学院生10名(および共同研究者1名)、ならびに木津祐子教授、田中和子教授が参加しました。

このワークショップは、2013年より復旦大学と京都大学の合同で行われてきました。初回は京都で開催され、以降は、復旦大学の所在する上海と京都とで交互に開催されてきました。2016年のワークショップに香港城市大学がゲスト参加し、2017年には、同大学がホスト校を担当しました。これにより、正式に三大学合同のワークショップとなりました。

ワークショップには、復旦大学14名、京都大学10名、香港城市大学9名、あわせて33名の博士課程の院生が参加しました。15日と16日の二日間にわたる研究発表は、「古代文学と文化」、「現代文学」、「人文地理」、「地域文化研究」、「芸術と考古」、「古代歴史と思想」、「古今人物研究」、「東アジアの歴史と文化交流」、「言語学と訓詁学」の9セッションに分かれ、各セッション座長も参加学生が担当しました。1発表あたり20分の持ち時間、使用言語は中国語あるいは英語として、発表と討議が行われました。二日目の最後には、ラウンド・テーブル形式で、三大学の教員6名を交えて総括討論が行われました。

17日は「香港の水陸」というテーマで巡検が行われました。香港湾の埠頭に近い海事博物館、香港北部の新界に早くに定住した鄧一族の集落に遺る伝統的建造物群をたどる屏山ヘリテージ・トレイル、対岸の深圳を眺める尖鼻咀などをめぐり、香港が占める独特の地理的な位置とその意味を、歴史的視点からも今日的な視点からも学び、かつ、考えさせる有意義な巡検でした。

18日には、京都大学の参加学生が、「都市発達と交通・観光」、「民間信仰と習俗」、「出版事情」などのテーマを決め、数班に分かれて、事前準備をした上で、現地調査を行いました。このレポートは、2017年3月末に刊行予定の『報告書』に掲載されます。

本ワークショップにおいては、準備段階から現地での活動、報告書のとりまとめにいたるまで、参加学生が「第5回 京都大学-復旦大学-香港城市大学  東アジア人文研究討論会 実行委員会」を組織し、委員全員が協力して担当しました。ワークショップの回数を重ねつつあるなかで、ゲスト側とホスト側の両方を経験することで、学生たち自身がワークショップ運営により積極的に関わるようになってきたこと、三大学の学生同士の交流が継続的でより親密なものになっていることを実感できる、実り多いワークショップでした。

ワークショップの様子は、こちらをご覧ください。

次回2018年のワークショップは、京都大学文学研究科で開催の予定です。

 

なお、本事業は、平成28年度全学経費(064510)「若手研究者による異文化理解と多言語による学際的研究交流のための事業経費」の資助を受けた。

 

 

 

平成29年度研究科横断型教育プログラムについて

2017年度 講義題目

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 ※ 2016年度の講義題目はこちら

2017年度 講義題目

特殊講義 氣多雅子 前期火4 京都学派の宗教哲学 [授業の概要・目的]京都学派の哲学の展開のなかで、「宗教哲学」がどのような仕方で、どのようなものとして形成されてきたかということを明らかにするとともに、その「宗教哲学」の独自性を解明してみたい。

[授業計画と内容]およそ次のようなスケジュールで進める予定であるが、研究のなまの成果を伝えることを主眼とするので、スケジュール通りにいかないこともありうる。
(1)授業のテーマについて、(2)西田幾多郎の論理の追究、(3)西田幾多郎の宗教の思惟1、(4)西田幾多郎の宗教の思惟2、(5)西田幾多郎の宗教の思惟3、(6)鈴木大拙の大地の思想1、(7)鈴木大拙の大地の思想2、(8)西谷啓治の神秘主義研究、(9)西谷啓治のニヒリズム研究、(10)西谷啓治の禅思想研究、(11)京都学派の宗教哲学1、(12)京都学派の宗教哲学2、(13)京都学派の宗教哲学3、(14)宗教哲学の系譜のなかで、(15)まとめ
なお、フィードバックの方法は授業中に説明する。

特殊講義 氣多雅子 後期火4 宗教と非宗教の間 [授業の概要・目的]現代世界における宗教哲学の課題を宗教と非宗教との間で思惟することであると捉え、この課題がどのように追究され得るかを考察する。

[授業計画と内容]およそ以下のようなスケジュールで進める予定であるが、研究のなまの成果を伝えることを主眼とするので、スケジュール通りにゆかないこともありうる。
(1)授業のテーマについて、(2)現代の宗教的状況1、(3)現代の宗教的状況2、(4)宗教哲学の課題1、(5)宗教哲学の課題2、(6)これまでの宗教哲学の問題点、(7)京都学派の宗教哲学、(8)宗教と非宗教の間1、(9)宗教と非宗教の間2、(10)論理の力と表象の力1、(11)論理の力と表象の力2、(12)歴史と永遠1、(13)歴史と永遠2、(14)思惟の可能性、(15)まとめ
なお、フィードバックの方法は授業中に説明する。

特殊講義 芦名定道 前期水2 キリスト教思想研究入門A [授業の概要・目的]この特殊講義は、すでに系共通科目「キリスト教学講義」を受講し、キリスト教思想研究に関心のある学部生、あるいはキリスト教研究の基礎の習得をめざす大学院生を対象に行われる。キリスト教思想研究を目指す際に身につけておくべき事柄について、またいかなるテーマをどのように取り上げるのかについて、解説 を行う。

[授業計画と内容]本年度前期のテーマは、「新約聖書からキリスト教古代へ」である。初回のオリエンテーションに続いて、次のような項目について、講義が進められる。一回の講義で一つの項目が取り上げられる。

0.オリエンテーション
1.新約聖書と新約聖書学
2.イエスと「神の国」運動
3.病の癒やし・譬え・共同生活
4.イエスの宗教運動から初期キリスト教へ
5.初期キリスト教の多様性とパウロ
6.パウロの異邦人伝道
7.パウロ以降のキリスト教
8.ユダヤ教とローマ帝国
9.古代キリスト教1:ヘレニズム・ローマ世界、使徒教父
10.古代キリスト教2:キリスト教迫害と弁証家たち
11.古代キリスト教3:アレキサンドリア学派とオリゲネス
12.古代キリスト教4:公認・国教会と正統教会
13.古代キリスト教5:アウグスティヌス
14.古代キリスト教6:ゲルマン民族移動から中世へ
15.フィードバック

フィードバックの具体的なやり方については授業にて説明を行う。

特殊講義 芦名定道 後期水2 キリスト教思想研究入門B [授業の概要・目的]この特殊講義は、すでに系共通科目「キリスト教学講義」を受講し、キリスト教思想研究に関心のある学部生、あるいはキリスト教研究の基礎の習得をめざす大 学院生を対象に行われる。キリスト教思想研究を目指す際に身につけておくべき事柄について、またいかなるテーマをどのように取り上げるのかについて、解説 を行う。

[授業計画と内容]本年度後期のテーマは、「中世キリスト教から宗教改革へ」である。初回のオリエンテーションに続いて、次のような項目について、講義が進められる。一回の講義で一つの項目
が取り上げられる。0.オリエンテーション
1.中世キリスト教世界のダイナミズム
2.西欧キリスト教世界の形成
3.キリスト教修道制1
4.キリスト教修道制2
5.教皇と皇帝
6.イスラームと12世紀ルネサンス
7.スコラ的文化総合と大学の時代
8.自然神学の諸問題
9.フィオーレのヨアキム
10.民衆・市民の新しい宗教性
11.宗教改革の意義
12.宗教改革の多様性
13.寛容のネットワーク
14.宗教戦争の帰結
15.フィードバックフィードバックの具体的なやり方については授業にて説明を行う。

特殊講義 杉村靖彦 前期水4 問いとしての「死(者)」―現代思想における系譜と争点 [授業の概要・目的]「Memento mori(死を想え)」という言葉をもちだすまでもなく、死の問いは、古来哲学と宗教の双方にとっての根本問題であり、哲学的思索と宗教的信仰の真摯さを測る試金石でありつづけてきた。だが、20世紀以降のいわゆる現代思想においては、死の問いが従来の哲学や宗教の枠組を突き破るような剥き出しの形で浮上する一方で、この問い自体の輪郭が溶解し、問いの手がかり自体がつかみにくくなってきている。また、それと共に、「死者」の側からこの問いに接近しようとする思索が、魂の不滅や他界という伝統的なモチーフとの複雑な切れ結びの中で、あらためて試みられてきている。
本講義では、そうした取り組みの思想史的系譜を幾人かの思想家を取り上げつつ紹介し、そこに今日の宗教哲学にとっての争点を探っていくことを目指す。[授業計画と内容]1. 死(者)の問いの在処:問題の提示と説明【2回】
2.「私の死」と哲学の問い(ハイデガー)【2回】
3.死の問いと「静的宗教」(ベルクソン)【2回】
4.「汝の死」からとらえ返される実存(マルセル、フロイト)【2回】
5.「不-可能な死」と哲学の臨界(ブランショ、デリダ、アガンベン)【3回】
6.「死者」という問題系(レヴィナス、ジャンケレヴィッチ)【3回】
7. 総括 【1回】

*取り上げる思想家の顔ぶれは、若干変更する可能性がある。
*最後の授業は、本学期の講義内容全体をめぐる質疑応答と議論の場とし、講義内容の受講者へのフィードバックを図る

特殊講義 杉村靖彦 後期水4 田辺哲学研究 [授業の概要・目的] 田辺元の哲学的思索は、その異様なまでの凝縮度と彼固有の論理への偏愛によって異彩を放っている。田辺は西洋哲学の最前線の動向、諸学問の最新の成果を飽くことなく摂取し、歴史的現実にもそのつど敏感に反応しつつ、それら全てに自前の思索によって緊密な総合を与えるべく、生涯血の滲むような努力を続けた。彼の濃密にすぎる文章はそのようにして生み出されたものである。この凝縮体を丁寧に解きほぐし、そこに封じ込められたさまざまな展開可能性を切り出すことによって、今日のわれわれがリアルな接触をもちうるような形で語り直すこと。それが本講義の狙いとするところである。本年度は、「種の論理」が1930年代終盤に「国家存在論」へと傾斜する過程を詳しく考察した上で、その挫折を通して「懺悔道としての哲学」として再生していく道程を辿っていく。

[授業計画と内容]
まず最初に、田辺哲学研究の歴史と現状を紹介し、本講義のアプローチの特色と狙いを説明する(1回)。また、今学期に扱うのは主に1940年代の田辺であるが、この時期の思索の田辺哲学全体における位置づけを示すために、田辺哲学の通時的展開を概観しておく(1回)。
その上で、種の論理の国家存在論への傾斜(4回)、その行き詰まりと懺悔道的転回(3-4回)、「懺悔道としての哲学」の特性と射程(4-5回)に分けて、それぞれの時期の思索の特徴と哲学的意義を、以下のような種々の切り口から浮き彫りにしていく。

① 西田哲学との相互批判・相互影響、および他の日本の哲学者たちとの関係
② 同時代の西洋哲学との対話・争論、問題関心の共有
③ 同時代の個別諸科学の貪欲な摂取とその哲学的・批判的解釈
④ 同時代の政治的・歴史的状況との関係

なお、最後の授業は、本学期の講義内容全体をめぐる質疑応答と議論の場とし、講義内容の受講者へのフィードバックを図る。

特殊講義 市川 裕
前期集中
聖書解釈から考えるユダヤ思想入門 [授業の概要・目的] ユダヤ教は聖書に立脚した宗教であるが、キリスト教と聖書を共有するとはいえ、それ独自の思想体系と行為様式を備えた宗教として今日に至っている。これは基 本的に聖書に対する取り組み方がキリスト教と異なっていることを意味している。本講義では、ユダヤ教が2000年以上にわたってヘブライ語聖書に与えてき た解釈の営みを通してユダヤ思想の特徴を捉えることを目的とする。ユダヤ思想の中でラビたちの営みに焦点を当て、啓示法の宗教に至る歴史を概観したのち、 主としてタルムードのテキストを対象に、聖書解釈の具体的事例を分析し、ユダヤ思想に対する理解を深めていきたい。

[授業計画と内容]集中講義の利点を生かして、1日単位で講義の内容をまとめるよう工夫してみたい。
第1日 中世ラビ・ユダヤ教の啓示法の成立までを通史として理解する。
第2日 ユダヤ教の慣習と儀礼について、礼拝・安息日・聖書朗読に関連するテーマを考察する。
第3日 東欧近代のタルムード学の思想的理解に基づいて、モーセ五書解釈の特徴を概説する。
第4日 レヴィナスがタルムード講話で扱った箇所を中心に、タルムード原典を参照しつつ、ラビの議論への理解を深める。
第5日 やり残したテーマを扱う。レポートを課するので、受講者は各自のレポートのテーマについてこの段階でわかる範囲で考えを聞かせてもらう。

演習 安部浩 前期金4後期金3 フッサール『論理学研究』第六研究を読む [授業の概要・目的]19世紀から20世紀への変わり目に、大部の哲学の専門書が刊行された。何の変哲も無い表題にもかかわらず、その数々の斬新なる所説の故に、同書は忽ち、少なからぬ支持者ー「ミュンヘン現象学派」、シェーラー、ハイデガー等ーを贏ち得た。
この「現象学」宣言の書、『論理学研究』の掉尾を飾る第六研究を読み進めていくことで、われわれは、意識の志向性の構造分析や、明証と真理との相関関係、および感性的・範疇的直観の区別に関する考察に努めることにしよう。そしてそれにより、語学・哲学上の正確な知識、及び論理的思考力に基づく原典の厳密な読解力を各人が涵養すること、そしてこの読解の過程において浮上してくる重要な問題をめぐる参加者全員の討議を通して、各人が自らの思索を深化させていくことが、本演習の目的である。[授業計画と内容] 原則的には毎回、予め指名した二名の方にそれぞれ、報告と演習の記録を担当して頂くことにする。なお本演習の進度は、その年度の受講者各位の哲学文献読解力の如何によらざるをえない為、各回に読む箇所については、初回のガイダンスの際に委細指示することにする。
演習 杉村靖彦
前期水5
ジャンケレヴィッチ『死』 を読む (1) [授業の概要・目的]ここ10年来、哲学や宗教が長らく根本問題の一つとしてきた死や死者という問題が、たとえば「死生学」といった新たな意匠の下で盛んにとりあげられてきたが、その際「一人称の死」「二人称の死」「三人称の死」という区分法が自明の事のように用いられてきた。それを最初に提示したのが、ジャンケレヴィッチの大著『死』(1966)である。死の三区分が便利な符牒として独り歩きする一方で、独自の用語を駆使し濃密な文章で展開されるこの著の叙述自体は、ほとんどまともに理解されていないとい言っても過言ではない。
今期の授業では、この著の序文「死の神秘と死の現象」を通読し、ジャンケレヴィッチの独特の形而上学的思索が死の問いへと迫る仕方を精密に理解することを目指す。[授業計画と内容]

第1回 導入
テクストを読み進める上で必要な予備知識の解説を行う。
第2回‐14回
ジャンケレヴィッチ『死』の序文「死の神秘と死の現象」を、1回当たり2,3頁のペースで読み進めていく。
第15回
読み終えた箇所全体を振り返り、疑問点等について出席者全員で討議を行う。*フィードバックの方法は授業中に指示する。

演習 杉村靖彦
後期水5
ジャンケレヴィッチ『死』 を読む (2)  [授業の概要・目的]ここ10年来、哲学や宗教が長らく根本問題の一つとしてきた死や死者という問題が、たとえば「死生学」といった新たな意匠の下で盛んにとりあげられてきたが、その際「一人称の死」「二人称の死」「三人称の死」という区分法が自明の事のように用いられてきた。それを最初に提示したのが、ジャンケレヴィッチの大著『死』(1966)である。死の三区分が便利な符牒として独り歩きする一方で、独自の用語を駆使し濃密な文章で展開されるこの著の叙述自体は、ほとんどまともに理解されていないとい言っても過言ではない。
今期の授業では、この著の第一部「死のこちら側の死」から重要箇所を抜粋して読み、ジャンケレヴィッチの独特の形而上学的思索が死の問いへと迫る仕方を精密に理解することを目指す。[授業計画と内容]

第1回 導入
テクストを読み進める上で必要な予備知識の解説を行う。
第2回‐14回
ジャンケレヴィッチ『死』の第一部「死のこちら側の死」の抜粋箇所を、1回当たり2,3頁のペースで読み進めていく。
第15回
読み終えた箇所全体を振り返り、疑問点等について出席者全員で討議を行う。*フィードバックの方法は授業中に指示する。

演習Ⅱ 氣多雅子
杉村靖彦
金4・5(隔週) 宗教哲学
基礎演習
[授業の概要・目的]宗教哲学に関わる基本文献を教師とチューター役の大学院生の解説を手がかりに読み進めていくことで、概論と専門研究の橋渡しになるような知識と思考法の獲得を目指す。また、4回生以上の宗教学専修在籍者は、卒論執筆に向けた研究発表を行う。
宗教学専修の学部生を主たる対象とするが、哲学と宗教が触れ合う問題領域に関心をもつ2回生、および他専修学生の参加も歓迎する。[授業計画と内容]宗教哲学の基本文献といえる著作や論文を選んで各回の授業に割り振り、事前に出席者に読んできてもらう。そして、毎回教師とチューター役の大学院生の解説をもとに、質疑応答と議論を行っていく。また、卒論向けの発表の際には、論述の仕方や文献の扱い方なども指導し、論文の書き方を学ぶための機会とする。隔週15回の授業計画の目安は以下の通りである。

第1回  オリエンテーション
第2回-7回  宗教哲学の基本文献の読解・解説・考察
第8回    卒業論文の中間発表
第9回-14回 宗教哲学の基本文献の読解・解説・考察
第15回    総括

演習Ⅱ 氣多雅子
杉村靖彦
金4・5(隔週) 宗教学の諸問題 [授業の概要・目的]演習参加者が、宗教学の諸問題のなかで各人の研究するテーマに即して発表を行い、その内容をめぐって、全員で討論する。討議のなかで、各人の研究を進展させることが目的である。

[授業計画と内容]参加者が順番に研究発表を行い、それについて全員で討論する。各人の発表は二回にわたって行う。即ち、発表者は1時間以内の発表を行い、続いてそれについて討論する。発表者はその討論をうけて自分の発表を再考し、次回にその再考の結果を発表して、それについてさらに踏み込んだ討論を行う。したがって、1回の授業は前半と後半に分かれ、前半は前回発表者の二回目の発表と討論、後半は新たな発表者の一回目の発表と討論となる。
第1回 オリエンテーション、参加者の発表の順番とプロトコールの担当者を決定。
第2回ー8回 博士課程の院生による発表と全員での討論。
第9回-14回 修士課程の院生による発表と全員での討論。
第15回 総括。

講読 加藤希理子
木3
John Hick, ”Philosophy of Religion (4th Edition)” を読む [授業の概要・目的]この授業では、John Hickの“Philosophy of Religion (4th Edition)”を精読する。「宗教の哲学」と題された本テキストでは、特定の宗教の立場を擁護するのではなく、そこから離れて「宗教を哲学的に思考する」ことに主眼が置かれ、哲学の一部門というスタンスが貫かれている。そこでは、神の存在証明や信仰と啓示など西洋の伝統的な議論が扱われるとともに、現代の動向を踏まえ、世俗化した時代において、宗教的信念を持つことの合理性や多数の宗教の伝統がいかにして相互に歩み寄っていくかという宗教多元主義についても扱われている。また、ヒンドゥー教や仏教といった非西洋の宗教思想にも言及がなされている。本書を精読することを通じて、研究文献の基本的な読解力や分析力を身につけるとともに、異他なるもの同士の対話についても考えていきたい。

[授業計画と内容]第1回 イントロダクション
授業の進め方および扱うテキストについて説明する。

第2回~第14回 テキストの精読
毎回、訳読の担当者を決めて、テキストを読み進めて行く。訳読の担当者は、責任をもって訳出し、当該箇所について意見や疑問を提示することが求められる。また、議論を活発にするために、著者が用いる術語の背景や言及する文献などについても調べてくることが望ましい。議論の内容によっては、講師が適宜解説し、より深い理解につながる派生的な参考文献を提示することとする。議論には積極的に参加してほしい。

第15回 まとめ
それまでの議論全体を振り返り、残された課題や問題点などについて議論する。

講義 氣多雅子 前期月5 宗教学A(講義) [授業の概要・目的]宗教哲学がどのように成立し、どのような必然性をもって展開してきたかを明らかにする。それを通じて、宗教とはいかなる事象であるか、現代世界において宗教哲学はいかなる課題を担うか、ということについて理解することが、この授業の目的である。

[授業計画と内容]以下のような課題について授業をする予定である。 1.神話的思惟と哲学的思惟、2.ユダヤ教とキリスト教、3.キリスト教神学の成立、4.中世における神学と哲学、5.宗教改革、6.近世における宗教的状況の変容、7.近代科学の成立と哲学、8.理神論の登場、9.宗教哲学の成立(1)、10.宗教哲学の成立(2)、11.宗教哲学の展開、 12.宗教批判の進展とニヒリズム、13.否定性をはらんだ宗教哲学、14.日本の宗教哲学、15,現代の宗教哲学の諸問題。
なお、フィードバックの方法は授業中に説明する。

講義 氣多雅子 後期月5 宗教学B(講義) [授業の概要・目的]宗教哲学がどのように成立し、どのような必然性をもって展開してきたかを明らかにする。それを通じて、宗教とはいかなる事象であるか、現代世界において宗教哲学はいかなる課題を担うか、ということについて理解することが、この授業の目的である。

[授業計画と内容]以下のような課題について授業をする予定である。1.宗教という概念(概念の成立、多義性、変容)、2.「宗教学」の成立、3.宗教学の研究分野、4.宗教史の諸研究(1)、5.宗教史の諸研究(2)、6.宗教人類学の成果(1)、7.宗教人類学の成果(2)、8.宗教社会学の成果(1)、9.宗教社会学の成果(2)、10.宗教心理学の成果(1)、11.宗教心理学の成果(2)、12.宗教現象学の成果(1)、13.宗教現象学の成果(2)、14,日本の宗教と宗教研究の現状、15.現代の宗教学の課題
なお、フィードバックの方法は授業中に説明する。

Courses 2017

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2017年度前期

Mon Tue Wed Thu Fri
8:45-10:15 ギリシア語4時間コース (広川直幸講師) ラテン語2時間コース (勝又泰洋講師) ギリシア語4時間コース (広川直幸講師)
10:30-12:00 ラテン語4時間コース (佐藤義尚講師) 講読 Xenophon Anabasis (山下修一講師) ラテン語4時間コース (佐藤義尚講師)
13:00-14:30 演習 Lucianus Lexiphanes(平山晃司講師) 演習 Thucydides Historiae (城江良和講師)
14:45-16:15 講読 Caesar de Bello Civili (高橋宏幸教授) 演習 Ovidius Metamorphoses XIII-XV (高橋宏幸教授)
16:30-18:00 特殊講義 Vergilius Georgica III-IV(高橋宏幸教授) ギリシア語2時間コース (早瀬篤講師) 講義:語りとしてのギリシア神話(高橋宏幸教授)

2017年度後期

Mon Tue Wed Thu Fri
8:45-10:15 ギリシア語4時間コース(広川直幸講師) ラテン語2時間コース (勝又泰洋講師) ギリシア語4時間コース(広川直幸講師)
10:30-12:00 ラテン語4時間コース (佐藤義尚講師) 講読 Xenophon Symposium (山下修一講師) ラテン語4時間コース(佐藤義尚講師)
13:00-14:30 演習(Martin Ciesko准教授) 演習(Martin Ciesko准教授)
14:45-16:15 講読 de Bello Alexandrino (高橋宏幸教授) 演習 Ovidius Metamorphoses XIII-XV (高橋宏幸教授)
16:30-18:00 特殊講義 Vergilius Georgica III-IV(高橋宏幸教授) ギリシア語2時間コース (早瀬篤講師) 特殊講義 Aristophanes Thesmophoriazusae(Martin Ciesko准教授) 講義:History of Greek Drama(Martin Ciesko准教授)

 

昨年度以前の時間割

特別講演会開催のご案内

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John Woods 教授講演会

このたび日本学術振興会の助成(外国人研究者招へい[短期]S-17001)により来日される、シカゴ大学教授ジョン・ウッズ氏をお招きして特別講演会を開催いたします。ウッズ氏は15世紀の西アジア・中央アジア史に関する世界的な権威のお一人です。本講演会では、現在準備中のティムール朝支配層に関するご著書の内容の一部について、故安藤志郎氏へのオマージュを込めて、お話し下さる予定です。方法論的な洞察も含むご講演内容となると思われますので、ご多忙の折とは存じますが、様々なご関心の皆さまに幅広くご参加いただけますと幸いです。

日時:2017年5月12日(金)18:00-19:30
場所:京都大学大学院文学研究科附属ユーラシア文化研究センター(羽田記念館)

講演
Framing the Timurid Aristocratic Order
 Professor John WOODS(シカゴ大学)

[要旨] Building on Shiro Ando’s work on the Mu`izz al-ansab, I will attempt to show how focusing on the family structure of the Timurid dynasty through an analysis of their genealogical records reveals important aspects of their social and political structure not easily available by the application more standard approaches.

【共催】東京大学東洋文化研究所、The Association for the Study of Persianate Societies Japan Office (Gilas Seminars)、京都大学大学院文学研究科附属ユーラシア文化研究センター

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(広報にご協力いただければ幸いです。)

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