下記の通り、第30回日本哲学史フォーラムを開催したしますので、 ご来場のほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
日時:2015年12月12日(土)午後1時30分より 場所:京都大学文学部新館2階・第4講義室
<プログラム>
1.藤田 正勝 氏 (京都大学総合生存学館 名誉教授)
「表現と身体――「表現的存在」としての人間」
2.納富 信留 氏 (慶應義塾大学文学部 教授)
「西田幾多郎とギリシア哲学――「場所」論文を中心に」
詳しくは、こちらをご覧下さい。
下記の通り、第30回日本哲学史フォーラムを開催したしますので、 ご来場のほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
日時:2015年12月12日(土)午後1時30分より 場所:京都大学文学部新館2階・第4講義室
<プログラム>
1.藤田 正勝 氏 (京都大学総合生存学館 名誉教授)
「表現と身体――「表現的存在」としての人間」
2.納富 信留 氏 (慶應義塾大学文学部 教授)
「西田幾多郎とギリシア哲学――「場所」論文を中心に」
詳しくは、こちらをご覧下さい。
文学部哲学専修を平成21年に卒業した竹内亜弥さんがレギュラーFWをつとめる
女子7人制ラグビーチーム・サクラセブンズのアジア予選1位が11月29日に確定し、
来年のリオデジャネイロ五輪出場権を獲得しました。
公開講義
「20世紀ロシアとウクライナの詩と暗号記法」
Русские и украинские стихотворения XX века. И также об анаграмме и криптографии.
ロシアは今でも詩が読まれ、高い権威を持っている国ですが、難解な詩を読むことは、ときに暗号の解読にも似ています。
20世紀の詩と、アナグラムやクリプトグラフィーの分析を専門とするウクライナの研究者イリーナ・シャートヴァさんに2つの講義をしていただきます。
2015 年 12 月 21 日(月)
京都大学文学研究科(文学部校舎) 2 階 聴講無料・予約不要
●14時45分―16時15分 第2演習室
20世紀ロシアとウクライナの詩:シンボリズムから現在まで
●16時30分―18時 第5講義室
20世紀前半のロシアの詩と散文における暗号記法
2つの講義は、教室が違う(階は同じ2階)ので、ご注意ください。
それぞれの講義の内容は独立しているので、どちらか片方を聴講されるのでも 結構です。
たくさんのお越しをお待ちしております!
宗教学研究室紀要 第12号(2015年)
オリヴィエ・アベル(杉村靖彦 訳)(4)
Eriko SUENAGA (24)
「存在」の語を抹消する交差線―差延:デリダの『ハイデガー』講義(1964-1965)より
長坂真澄(62)
長岡徹郎 (80)
内記洸 (98)
レヴィナスにおける二つの第三者論:「眼差しの中の他者」と「隣人の隣人」
松葉類(118)
吉野斉志(132)
山内翔太(149)
(172)
ISSN 1880-1900
Asian Platform for Global Sustainability Studies (AGST)サイトのバナーを掲載しました(右図青い丸部分)。
Asian Platform for Global Sustainability Studies (AGST)プロジェクトの概要は、以下の通りです。
スーパーグローバル大学創成支援「ジャパンゲートウェイ構想」
京都大学は2014年度の文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業に採択されました。
Asian Platform for Global Sustainability Studies:AGSTは、本学の採択事業「ジャパンゲートウェイ構想」を構成する人文社会科学分野、経済学・文学・農学の三研究科で構成され、分野横断的な国際連携大学院プログラムを構築するため、グローバルな視野をもってアジアと世界の持続的発展に貢献しうる人材を育成することを目指しています。
Asian Platform for Global Sustainability Studies:AGST (http://agst.jgp.kyoto-u.ac.jp/)
(2015年12月)
安全に情報機器を使用するための情報です。
文学研究科で大学のネットワークに接続するパソコンについては、必ずウィルス対策ソフトをインストールし、最新の状態にしておく。
ウィルス対策ソフトをインストールせずに、または更新がされていない状態で、ネットワークに接続したりPPTP接続することは大変危険。以下を参考に、ウィルス対策ソフトを購入しよう。
安全で安価な推奨ウィルス対策ソフト(2015年12月時点。値段やライセンス形態は変わる可能性あり。)
2015年度 京都大学文学研究科(京大以文会協賛)公開シンポジウム「ヨーロッパの文芸共和国――わたしたちにとっての遺産」を開催しました。
2015年12月12日(土)の午後1時半より、法経本館第6教室を会場として、京大以文会の協賛のもとに、2015年度の文学研究科公開シンポジウムが開催されました。
今回の公開シンポジウムは、近世のヨーロッパに成立した「文芸共和国」をテーマとして、西洋文学と西洋史学の教員3名が講演し、関連する分野の教員4名がコメントを加えるかたちで構成されました。平田昌司研究科長の開会の挨拶に続いて、以下のようなテーマで講演が行われました。
永盛克也(フランス文学)「フランスにおける文芸共和国――モンテーニュからヴォルテールまで」
廣田篤彦(英文学)「イングランド人と文芸共和国――モア、シドニー、ミルトン、シェイクスピア(?)」
小山 哲(西洋史学)「旅と翻訳――ポーランドからみる文芸共和国」
これらの講演の内容を受けて、天野惠(イタリア文学)、中砂明徳(東洋史学)、平川佳世(美術史学)、松村朋彦(ドイツ文学)が、それぞれの専門分野の知見をふまえてコメントを行いました。その後、会場の参加者からの質問も受けながら講演者が応答し、水谷雅彦副研究科長・以文会会長による閉会の辞をもって公開シンポジウムは午後6時に終了しました。全体の司会は、金澤周作(西洋史学)が担当しました。
シンポジウムのテーマとなった「文芸共和国」とは、16世紀から18世紀にかけてのヨーロッパにおいて、学芸にたずさわる人びとが、政治・宗派・言語の境界を越えて結びついたネットワークを指す名称です。講演でとりあげられたエラスムス、トマス・モア、モンテーニュ、ヴォルテールなど近世ヨーロッパの文化・学術を代表する知識人は皆、この「共和国」の市民でした。講演とコメントをつうじて、大西洋岸から東欧・ロシアにかけて広がる知的なネットワークの存在に光があてられ、その歴史的な役割と制約、近世ヨーロッパの文化的な遺産が現代の世界に生きるわたしたちにとってもちうる意義について、議論が交わされました。
今回の公開シンポジウムは、さまざまな言語や地域を専門とする研究者が集う京都大学の文学研究科もまた小さな「文芸共和国」である、という発想にもとづいて、報告者、コメンテイター、司会をすべて文学研究科の教員が自ら担当するかたちで企画されました。言語、宗教、民族、国家の境界を越えて交流し、議論の場を共有しあうことは、21世紀に学問研究に携わるわたしたちにとっても重要な課題です。今回のシンポジウムにおける経験をふまえて、文学研究科では、人文学の直面する課題と可能性について、今後もさまざまなかたちで議論を続けていく予定です。
シンポジウム当日は、学生・教員だけでなく、市民の方も含めて、学内外から110名を越える参加者にお越しいただきました。最後になりましたが、会場に足をお運びいただき、講演と質疑応答に熱心に耳を傾けていただいたみなさまに、この場を借りて心からお礼を申し上げます。
(文責 西洋史学専修教授 小山 哲)
「シンポジウム プログラム」
「シンポジウム会場光景」
西洋史学専修「服部良久教授の最終講義のご案内」 西洋史学専修では、2016年2月21日日曜日 午後2時から、 3月に定年退職される、服部良久教授の最終講義を開催いたします。 会場は、京都大学文学部校舎2階の第7講義室で、 最終講義の題目は「私の西洋中世史研究」です。
来聴くださるようご案内いたします。 西洋史学専修
1月12日~15日に、上海の復旦大学文史研究院において、第四回東アジア人文研究博士学生ワークショップが開催され、京都大学文学研究科の中国語学中国文学専修、中国哲学史専修、地理学専修、社会学専修の大学院生、OD合わせて12名、ならびに宇佐美文理教授、緑川英樹准教授が参加しました。
このワークショップは、初回が2013年に京都大学において行われ、その後は14年上海、15年京都と交互に開催され、今年が第四回となります。そして今回は、新たに香港城市大学も加わって、三校によるワークショップとなりました。
発表者は、復旦大学15名、香港城市大学3名と京都大学12名の全部で30名の学生諸君で、「古代詩文小説」「現代語言と文学」「歴史上の思想世界」「図像研究―花鳥、人物、山水」「文字学と経学」「東アジアの宗教と文化交流」「都市研究」「古代の景観と現代の旅行」の8セクションが設けられ、12日、13日の二日間にわたり、9時から18時まで、発表と討論が行われました。使用言語は中国語あるいは英語とし、15分の発表に対して10分の質疑でしたが、しばしば10分ではおさまらぬ、学生諸君の白熱した議論がかわされました。
14日は「蘇州の塔」というテーマで、運河にかけられた宝帯橋の塔、上方山ならびに霊巌山にある塔をまわり、最後に蘇州市街地にある瑞光塔に登り、水の街として知られる蘇州とは違った、「歴史の街」としての蘇州の巡検でした。言うまでもなく蘇州は六朝時代から仏教が盛んな街であり、仏教遺跡はたくさんあるのですが、今回見学できたのは、通常の旅行では見ることがむずかしい場所にあり、このような巡検ならではの企画で、大変貴重な経験でした。なお、上方山と霊巌山は、それぞれ駐車場から往復一時間ほどの、ちょっとした小登山で、蘇州の美しい景色を楽しむこともできました。
15日には「上海の水」というテーマで上海市内の「水」にかかわる遺跡や博物館を回りました。これは、2015年に京都で行われたワークショップで、「京都と水」というテーマで疎水や琵琶湖を巡検した企画の「上海版」です。まず、ビル建設に伴って地中から偶然に発見された元の時代の水門の遺跡をそのまま保存してその場を博物館にした遺跡を見学しました。これは「中国の十大考古発見」のひとつで、上海の歴史を肌で感じるとともに、遺跡の保存の仕方についても示唆を受けました。そのほか、「蘇州河工業文明展示館」において、運河とそれにともなう工業の発展についての展示を見学し、水を利用した「工業都市」としての上海の性格という、これまで意識していなかった上海の新しい側面を知ることができました。
最後に、「現代の水と上海」を象徴する外灘を、歴史的西洋建築を見学しながら散策しました。今回のワークショップは、以上のような充実した発表討論と巡検旅行のうちに終了しました。
次回2017年は、香港城市大学で開催の予定です。
開幕式
論文発表
上海、元代水閘遺跡博物館
蘇州、上方山楞伽寺塔入口
蘇州、瑞光塔
東アジア若手人文社会科学研究者ワークショップ(2015年度京都大学南京大学社会学人類学者若手ワークショップ)を以下のとおり開催します。詳細はポスターをご覧ください。
2016年2月3日(水)10:00~18:00 個別報告会 境界から観える東アジア
2016年2月4日(木)09:00~12:00 討論会 学知と地域・国家・社会を考える
会場:京都大学稲盛財団記念館大会議室
アクセス:http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r_m.html
使用言語:日本語・中国語
主催:京都大学文学研究科
共催:京都大学アジア研究教育ユニット(KUASU)
京都大学人間・環境学研究科
京都大学地域研究統合情報センター(CIAS)
※参加費、申し込み不要ですが、日本語予稿集(当日会場で配布)を希望される場合は、あらかじめ下記までご連絡ください。
【事前連絡先】事務局: knowssince2011[-]hotmail.com ([-]を@に変えてください。)
ベルリッツ・ジャパンから講師を招き、2日間の集中クラス「プレゼンテーション・スキルアップ講座」を開講します(受講料無料)。
詳細はポスターをご覧ください。
<講座内容・目的>
・国際学会におけるプレゼンテーションスキルの強化
・質疑応答、ディスカッションのトレーニング
・発音矯正
<日時>
【第1グループ】2016年3月22日(火), 23日(水) 10:00~12:00, 13:00~15:00
【第2グループ】2016年3月24日(木), 25日(金) 10:00~12:00, 13:00~15:00
<場所>
文学部校舎第10演習室
<申込方法と締切>
2016年2月29日(月)17:00までに、国際交流推進室に申込用紙を提出してください。
国際交流推進室(文系学部校舎101号室)
e-mail:staff.kuasuoffice@bun.kyoto-u.ac.jp
<申込結果>
2016年3月1日以降にご連絡します。
ワークショップ・東西文化の多様と共存モデル
―「東方キリスト教圏」を多角的に考える学際的試み―
が開催されるにあたり、この場をお借りして広報させていただきます。
東西文化の多様と共存モデル
―「東方キリスト教圏」を多角的に考える学際的試み―
(2015年京都大学分野横断プラットフォーム構築企画)
開催日時:2016年1月31日(日) 10時30分より受付開始(第7講義室にて)
開催場所:京都大学文学部新館第7講義室、文学部新館第1講義室
主催:東方キリスト教圏研究会
共催:京都大学学際融合センター
プログラム
第一部:研究発表(11:00)文学部新館第7講義室
(司会:青山忠申・京都大学文学研究科・MC)
11:00 研究発表①【ユダヤ学】
発表者:手島勲矢(同志社大学神学部元教授)
タイトル:「聖書翻訳とヘブライ語聖書―東方教会を考える一つの視点」
コメンテーター:武藤慎一(大東文化大学准教授)
11:45 研究発表②【キリスト教神学】
発表者:ブラジミロブ イボウ(京都大学文学研究科・DC)
タイトル:「真理の柱―パーヴェル・フロレンスキイ神父の思想と時代をめぐって」
コメンテーター:上原潔(大阪産業大学教養学部・非常勤講師)
(休憩:12:30 – 13:30)
13:30 研究発表③【天文学】
発表者:河村聡人(京都大学附属花山天文台・DC)
タイトル:「太陽学者から見た天変の歴史:空白のユーラシア中央部」
コメンテーター:作花一志(京都情報大学院大学教授)
14:15 研究発表④【科学史】
発表者:細川瑠璃(東京大学地域文化研究科・MC)
タイトル:「パーヴェル・フロレンスキイの天動説」
コメンテーター:中村唯史(京都大学文学研究科教授)
15:00 研究発表⑤【歴史学】
発表者:上柿智生(京都大学文学研究科・DC)
タイトル:「ビザンツ帝国におけるローマ人意識の展開と変容―後期ビザンツ研究からの 視点」
コメンテーター:井上浩一(佛教大学歴史学部特任教授)
第二部:オーディエンス参加型フリップディスカッション(15:45)文学部新館第1講義室
主題:「東方キリスト教圏とは何か?」
第三部:総括(17:15)文学部新館第1講義室
参加を希望の場合は、eoas.office@gmail.com まで、御名前、御所属を明記の上メールをお送り下さい。
尚懇親会への御出席についても合わせてお答えいただければ幸いです。
上崎麻衣子さん(学振特別研究員・心理学専攻)が、『日本学術振興会育志賞』を受賞されました。
詳しくはこちらをご覧下さい。
「育志賞」は、将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な大学院博士課程学生を顕賞することを目的として、
平成22年度に「日本学術振興会 育志賞」を創設された賞です。
2016年2月3~4日に、本学稲盛財団記念館において、「東アジア若手人文社会科学研究者ワークショップ」が開催されました。主催は本研究科で、本学アジア研究教育ユニット、人間・環境学研究科、地域研究統合情報センターの共催を得ました。
本ワークショップは2012・13年に南京大学において行われ、その後は本学で継続して開催され、今年で第5回目となります。今回は、従来の南京大学に加え、海外では上海交通大学、台湾大学、中央研究院、国内では本学以外にも、同志社大学や龍谷大学などから合計22名の参加者を得たほか、一般来場者も含めると出席者は36名におよび更なる交流関係の拡大がなされました。
1日目(3日)は研究報告会「境界から観る東アジア」を、2日目(4日)は討論会「学知と地域・国家・社会を考える」を行い、専門を異にする日中台の若手研究者による非常に活発な議論が行われました。本ワークショップは、従来の「国際」ワークショップの主旨に加え、様々な専門領域の若手研究者が参加する「学際」ワークショップとしての目的も持ち、社会学・人類学・歴史学・文学・哲学など非常に多くの専門分野に渉る若手研究者の参加を得て、国境・専門の垣根を越える議論と交流を行いました。
3日目(5日)は、あおぞら財団(大阪市)にて研修を行い、同財団研究員による西淀川公害訴訟についての解説と現地見学から理解を深めました。特にPM2.5問題などの大気汚染問題が深刻化している中国からの参加者は、熱心に解説に耳を傾け、公害問題解決過程における住民側の取り組みの重要性に関心を寄せていました。
集合写真
あおぞら財団での研修風景
西洋史学専修では、2016年2月21日日曜日 午後2時から、 3月に定年退職される、服部良久教授の最終講義を開催いたします。 会場は、京都大学文学部校舎2階の第7講義室で、 最終講義の題目は「私の西洋中世史研究」です。
来聴くださるようご案内いたします。 西洋史学専修
〔授業の概要・目的〕
科学とは時間や空間を超えた普遍的なものと一般に考えられているが、人間の営みである以上、科学も歴史のなかで誕生し発展してきたものであり、その成果も歴史的な文脈によって規定されている。とりわけ近代科学は17世紀西欧社会において誕生したと考えられており、当時の歴史的コンテキストの中に科学的活動を位置付けることは、現代科学の理解にとっても重要なものと考えられる。
〔授業計画と内容〕
本講義では、近世日本における科学の発展を、17世紀から20世紀前半(江戸時代から昭和初期)まで辿り、どのようにして近代西欧科学が日本に移入され、咀嚼されていったのかを検討する。以下の項目に従って進める予定である。
〔授業の概要・目的〕
科学とは時間や空間を超えた普遍的なものと一般に考えられているが、人間の営みである以上、科学も歴史のなかで誕生し発展してきたものであり、その成果も歴史的な文脈によって規定されている。とりわけ近代科学は17世紀西欧社会において誕生したと考えられており、当時の歴史的コンテキストの中に科学的活動を位置付けることは、現代科学の理解にとっても重要なものと考えられる。
〔授業計画と内容〕
本授業では、西洋世界における科学の歩みを、古代ギリシアから17世紀科学革命までたどる。具体的には、近代科学誕生の際に中心となった天文学と運動論を扱い、科学革命の中心的人物であるガリレオ・ガリレイに焦点を当てる予定である。次のような計画に従って講義を進める予定である。
〔授業の概要・目的〕
科学哲学は「哲学」という視点から「科学」に切り込む分野である。本講義では、多様化のすすむ科学哲学のさまざまな研究領域を紹介し、受講者が自分の関心に応じて今後掘り下げていけるような「入り口」を提供する。 前期の講義においては、科学とはなにかという問題、科学的推論や科学的説明をめぐる問題を、科学全体に関わるテーマと個別の領域に関わるテーマに分けて論じる。
〔授業計画と内容〕
以下のそれぞれのテーマについて2~3週をかけて論じる。
フィードバックについては授業内で指示する。
〔教科書〕
サミール・オカーシャ 『科学哲学』(岩波書店)
〔授業の概要・目的〕
科学哲学は「哲学」という視点から「科学」に切り込む分野である。本講義では、多様化のすすむ科学哲学のさまざまな研究領域を紹介し、受講者が自分の関心に応じて今後掘り下げていけるような「入り口」を提供する。 後期の授業では科学的実在論や科学の変化、科学と価値などのテーマを順にとりあげ、関連する個別科学におけるテーマも検討する。
〔授業計画と内容〕
以下のそれぞれのテーマについて2~3週をかけて論じる。
フィードバックについては授業内で指示する。
〔教科書〕
サミール・オカーシャ 『科学哲学』(岩波書店)
〔授業の概要・目的〕
本授業の最終的な目標は、受講者が論理的で明晰な思考に慣れ、何かを主張する際にはその主張がどのような根拠に基づいているかを明確化し、抜けも漏れもない論証ができるようになることである。そのための練習の題材としては、哲学的論理学、そのなかでも「論理とは何か」という問題をとりあげる。我々は日常、推論を行い、そして「論理的」という言葉をよく使う。もちろん「論理的」であることが要求される。しかし、「論理」とはいったい何だろうか。日頃、無反省に、知っているつもりで使っている概念の意味を問い直すのは、哲学の重要な仕事の一つである。本演習では、数学における定理の証明がシミュレートできる、「論理」と呼ばれうるような、記号を処理する体系(「形式的体系」)を紹介する。具体的には、最小述語論理の自然演繹の体系の解説と問題演習を行う。
〔授業計画と内容〕
最小述語論理は、論理結合子の導入規則と除去規則のみを持つ、基本的な論理体系の一つである。前期の前半は、まず最小述語論理の自然演繹の体系を紹介する。問題演習を通じ、各自が自然演繹の証明が出来るようになることが目標である。また、後半には、最小論理上で算術の体系「最小算術Q」を例に、数学における多くの証明が最小論理で遂行可能であることを示す。同時に、原始再帰法など計算の基本概念を紹介する。
〔参考書等〕
〔授業の概要・目的〕
我々は日常的に推論を行う。また「論理的」という言葉をよく使う。哲学においてももちろん「論理的」であることが要求される。 しかし、「論理」とはいったい何だろうか。日頃、無反省に、知っているつもりで使っている概念の意味を問い直すのは、哲学の重要な仕事の一つである。また「論理」とはいったい何かという問題は、現代の大きな問題である。というのも、20世紀以降、古典論理の体系以外にも多くの異なる論理体系が提案されているからである。それらの非古典的な体系が論理と呼ばれるなら、ある体系が「論理」と呼ばれるためには、どんな性質を満たしていることが必要だろうか。
本演習では、最小述語論理の自然演繹の体系の解説から始め、最小論理・直観主義論理・古典論理での論理式の証明とそのモデルを使った議論が出来るようにすることを目的とする。その中で、単なる記号の処理を行なう体系が「論理」と呼ばれるにはどんな性質を満たす必要があるかを考察する。
〔授業計画と内容〕
前半では、前期に紹介した最小述語論理を例にとり、論理結合子の意味とは何かを、「証明論的意味論」と呼ばれる立場から考察する。具体的には、ベルナップの「トンク」の例を題材に、論理結合子の条件とは何かを考え、保存拡大性や証明の正規化といった論理学の基本概念を理解することを目指す。後半では、最小論理に論理規則を付加し拡張した論理体系を紹介する。つまり、最小論理に矛盾律、排中律と論理規則を加え、直観主義論理、古典論理の体系を得る。これらの例により、論理規則が加わるにつれて、論理式の証明は難しくなるものの、そのモデルは簡単になることを示す。また、その考察により、健全性や完全性といった記号とモデルの関係に関する基本概念の理解を目指す。
最後に、論理学の話題として、ゲーデルの不完全性定理等も紹介する。
〔参考書等〕
〔授業の概要・目的〕
この授業では、京都帝国大学における宇宙物理学講座の創設者である新城新藏を取り上げ、20世紀初頭における天文学の展開、日本への天体物理学の導入過程を検討する。20世紀において、天文学は、その主なる研究対象を太陽系から銀河、そして宇宙全体へと広げ、天体物理学へと変容している。変容した天文学がどのようにして日本に移入され発展していったのかを、その活動の中心的人物であった新城新藏の生涯と著作を辿ることによって検討する。
〔授業計画と内容〕
以下の項目に従って進める予定である。
〔授業の概要・目的〕
この授業では、ガリレオの望遠鏡による天体観測の過程を、とくに太陽黒点の観測を中心に検討する。ガリレオの天体観測は観測天文学の誕生のみならず、17世紀の科学革命の主要なトピックである宇宙論の変革を導いたものであり、この革命についての理解を深める。とくにガリレオが太陽黒点観測の成果を発表した『太陽黒点論』(1613)の内容について詳細に検討する。
〔授業計画と内容〕
以下の項目に従って進める予定である。
〔授業の概要・目的〕
この特殊講義のテーマは科学の哲学的側面にかかわるさまざまな話題をとりあげる形で毎年変更されます。今回の講義では科学における公表をめぐる問題、すなわち研究成果はどのような形で公開され、共有されるべきなのかという問題について考えていきます。これには、査読システムにまつわる問題、オーサーシップなどいわゆる公表の倫理にかかわる問題、研究成果や自分野の知識を一般市民と共有する科学コミュニケーションにまつわる問題などが含まれます。科学哲学(その中でもとりわけ社会認識論と呼ばれる領域)の観点から、これらの一連の情報の公開と共有はどのような理念に基づいて行われるべきなのか、どういう選択肢がありうるのかなどを考えていきます。また、事例として近年の日本における具体例を利用します。
The topic of this special lecture varies every year, picking up various topics related to the philosophical aspects of science. This year, we explore philosophy of scientific publication; that is, philosophical considerations on how research results should be publicized and shared. This includes problems of peer review, ethics of publication such as the issue of authorship, and issues related to science communication, i.e. sharing research results and disciplinary knowledge with laypeople. We look at the issue from the viewpoint of philosophy of science, especially that of so-called social epistemology, exploring what should be the basic idea for such activities and what are the alternatives. We also use concrete examples from recent Japanese cases.
〔授業計画と内容〕
授業は日本語と英語で行われます。
以下は扱うトピックの暫定的リストです。(一項目に1〜2週かけます)
The lectures will be given both in Japanese and English.
Tentative list of topics (we will spend one or two weeks for each topic)
〔授業の概要・目的〕
科学哲学の歴史は1920年代のウィーン学団から語り始められることが多い。学会的組織や学術誌を備えた独立分野としての科学哲学は確かにその時期に始まったと言ってよいが、彼らのあつかったテーマに関しては、19世紀末から盛んに論じられてきた話題を受け継ぐものとなっており、むしろ連続性が目立つ。今回の講義では、19世紀末から20世紀初頭の主要な科学哲学者の著作を概観することで、この時期の議論の輪郭をとらえ、現代の視点から再評価を行うことを目的とする。
〔授業計画と内容〕
以下の項目について、それぞれ1~2週で論じる。
原典は英、独、仏の3カ国語にわたるが、基本的に英訳を利用する。
〔授業の概要・目的〕
生物学の哲学とりわけ進化論の哲学は、現代の科学哲学において大きなウェイトを占めている。進化論とはどのような理論なのか?そしてそれはどのような(科学)哲学的含意を持つのか?本授業では、この半世紀のあいだ展開されてきた進化論哲学の代表的な問題群と議論を概観したのち、それらを批判的に検討する。
〔授業計画と内容〕
授業は大きく4部に分かれ、それぞれに3~4週を充てる。まずはじめに、現代進化論のパラダイムである「現代的総合」成立の経緯とその後の流れを概観するとともに、その理論的核としての集団遺伝学の基本的な考え方を確認する。次に、その後の生物学哲学の議論を動機付けてきた、進化論にまつわる種々の概念的パズルないし挑戦を紹介する。第3部では、こうしたパズルや挑戦に対する、80年代以降の生物学哲学コミュニティにおけるスタンダードな回答(「定見」)を説明する。しかしこうした「定見」は、決して問題なしとは言えない。最後の4部では、因果モデルに基づく観点から「定見」を批判的に再検討し、伝統的パズルに対する新たな答えを提示するとともに、現代生物学哲学の議論を暗黙裏に支えてきた哲学的前提を明らかにする。
〔参考書等〕
〔授業の概要・目的〕
本授業では、近代(17世紀~20世紀)科学に関する基本的な文献(Bowler and Morus, Making Modern Science: A Historical Survey)をテキストとして、17世紀科学革命以降の西洋科学の発展について理解するとともに、基礎的な知識を得る。
〔授業計画と内容〕
授業ではテキストの第1部を読む。毎回担当者を事前に指名し、各章の内容をまとめて発表してもらう。第1部(EPISODES IN THE DEVELOPMENT OF SCIENCE)の構成は以下の通りである。
〔教科書〕
Peter J. Bowler and Iwan Rhys Morus 『Making Modern Science: A Historical Survey』(The University of
Chicago Press)ISBN:0-226-06861-7
授業で使用するテキストは,担当教員が用意して配布する.
〔授業の概要・目的〕
本授業では、江戸時代の博物誌を取り上げ、当時の人々が自然をどのように捉えていたかを探る。とくに異国から持ち込まれた動物の描写や記述に焦点を当て、『唐蘭船持渡鳥獣之図』を手懸かりとして、描かれている象や駱駝などについての、当時の史料の読解を行う。
〔授業計画と内容〕
以下の項目に従って進める予定である。
〔授業の概要・目的〕
化学における物質や元素の概念、生物学における種の概念など、科学のそれぞれの分野で、研究の対象を分類する基礎的なカテゴリーはどのような性質を持つだろうか。哲学者はそうしたカテゴリーを「自然種」の概念を使って分析してきたが、はたして自然種の名に値するものが存在するのか、存在するとしてどのように特徴づけられるべきなのかといったことについて哲学者は論争してきた。他方、実際の科学で用いられる基礎カテゴリーは各分野において特有の問題をはらんでおり、自然種概念を使った分析でそのすべてをすくいとることはできない。この授業では「自然種」をめぐる論争を一つの軸にしつつ、生物学・化学それぞれにおける「種」や「物質」をめぐる特有の議論も確認していく。
〔授業計画と内容〕
基本的に一回の授業でテキスト15ページ程度を読み、それについてディスカッションする形ですすめる。学生は一人ないし複数で一回の発表を担当する(担当者は事前に決めておく)。現時点では以下の論文集を中心にいくつかの論文をピックアップして読むことを予定している。
〔授業の概要・目的〕
コンピュータ・シミュレーションは科学のさまざまな分野において研究のツールとしての重要性を増している。それに伴って科学哲学においてもシミュレーションが話題として取り上げられることが多くなってきた。今回の授業では近年出版された論文集Models, Simulations and Representations に掲載された論文を中心に、シミュレーションの哲学における現在の話題を追う。
〔授業計画と内容〕
基本的に一回の授業でテキスト15ページ程度を読み、それについてディスカッションする形ですすめる。学生は一人ないし複数で一回の発表を担当する(担当者は事前に決めておく)。何を読むかの最終的な決定は第一回の授業で行うが、現時点では主に以下のような論文からいくつかピックアップして読むことを予定している。
以上すべてP. Humphreys and C. Imbert eds. Models, Simulations and Representations (2012, Routledge)
〔授業の概要・目的〕
科学技術の進展やその社会における受容は、人々のイマジネーションと切り離すことができない。この授業では、科学技術をめぐる言説と表象を検討し、現実世界と想像世界がどのような関わりをもってきたのかという相互作用を考えていく。
具体的には、主に20世紀の核エネルギーと放射線をめぐる言説と表象を科学、文学、ポピュラーカルチャーに関するさまざまな資料から検討していく。毎回の授業では、講師がテーマに沿った概説を行った後、関連するいくつかの資料をどのように解釈できるか、受講者とともに分析する。
〔授業計画と内容〕
以下のテーマについて、各2、3回とりあげる。
〔授業の概要・目的〕
科学史および科学哲学における、基礎的な知識の理解を向上させるとともに、近年の研究動向についての知識を得る。それらを基盤として、卒業論文/修士論文の作成に必要な基礎的な力を養う。また関連する研究会や学会での発表に向けて、日本語および英語での発表の技量を磨くとともに、研究会誌や学会誌への投稿へ向けて執筆に必要な基礎力を養う。
〔授業計画と内容〕
授業に出席する各学生に研究の進行状況を報告してもらい、研究テーマの設定、先行研究についての理解などについて個別に指導を行う。研究会や学会の発表に備えてそのシミュレーションを行ってもらい、各自のプレゼンテーション技法について指導を行う。発表順や具体的な発表課題・内容等については,出席学生と担当教員とで相談をして決める。
〔授業の概要・目的〕
科学史および科学哲学における、基礎的な知識の理解を向上させるとともに、近年の研究動向についての知識を得る。それらを基盤として、卒業論文/修士論文の作成に必要な基礎的な力を養う。また関連する研究会や学会での発表に向けて、日本語および英語での発表の技量を磨くとともに、研究会誌や学会誌への投稿へ向けて執筆に必要な基礎力を養う。
〔授業計画と内容〕
授業に出席する各学生に研究の進行状況を報告してもらい、研究テーマの設定、先行研究についての理解などについて個別に指導を行う。研究会や学会の発表に備えてそのシミュレーションを行ってもらい、各自のプレゼンテーション技法について指導を行う。発表順や具体的な発表課題・内容等については,出席学生と担当教員とで相談をして決める。
※上段は前期を、下段は後期を表す
1限 | 2限 | 3限 | 4限 | 5限 | |
---|---|---|---|---|---|
月 | |||||
火 | 伊藤 講義 科学史I 伊藤 講義 科学史II |
伊藤 演習 近現代科学史 伊藤 演習 江戸時代の博物誌 |
矢田部 基礎演習 論理学演習1 矢田部 基礎演習 論理学演習2 |
||
水 | 伊勢田 特講 公表の哲学 伊勢田 特講 論理実証主義前夜 |
伊勢田 演習 カテゴリーと自然種 伊勢田 演習 シミュレーション |
|||
木 | 中尾 演習 20世紀の科学文化 大塚 特殊講義 進化論の哲学 |
||||
金 | 伊藤 特講 新城新藏 伊藤 特講 ガリレオ |
伊勢田 講義 科学哲学(上) 伊勢田 講義 科学哲学(下) |
伊藤・伊勢田 科哲史セミナーI 伊藤・伊勢田 科哲史セミナーII |
集中・その他
なし
「レクチャーシリーズ 海外留学のススメ」を開催いたします。
日時:2月15日(月) 13時から
場所:第8講義室(総合研究2号館地階)
<プログラム>
13:05- 園屋心和(西洋史学)「ドイツ留学はじめの一歩」
13:40- 中山俊(20 世紀学)「フランス留学を楽しむために、知っておくべき5つのこと」
14:15- 霜田洋祐(イタリア語学・イタリア文学)「交換留学(ヴェネツィア)・サマースクールに行こう」
15:05- 早瀬篤(西洋古代哲学/古代)「イギリス:遠くにあるようで、わりと近い国」
15:40- 佐藤礼子(中国語学・中国文学)「中国:世界の1/6、13億人との対話のドアを開こう」
16:15- 方俊植(キリスト教学)「身近な国、韓国での留学や語学研修の魅力」
詳しくは、こちらをご覧下さい。