イタリア語
概要
本講座は、イタリア語の初学者のために開講されるものです。
イタリア語を学ぶ外国人のために作られた読み物を講座担当者が選び、それをベースにして授業を進めます。
発音、単語、文法など、必要がある箇所では逐一立ち止まり、懇切丁寧にお教えします。
イタリア語に興味があるけれど、これまでなかなか手を出せなかった…という方、ぜひぜひご参加ください!
概要
本講座は、イタリア語の初学者のために開講されるものです。
イタリア語を学ぶ外国人のために作られた読み物を講座担当者が選び、それをベースにして授業を進めます。
発音、単語、文法など、必要がある箇所では逐一立ち止まり、懇切丁寧にお教えします。
イタリア語に興味があるけれど、これまでなかなか手を出せなかった…という方、ぜひぜひご参加ください!
概要
本講座では、ディクテーションとテキストの音読を通して、リスニング能力の向上を図ります。
また、テキストを書き取ったり、読んだりするだけでなく、テキストの内容に関する簡単な応答をドイツ語で試みることも考えています。
前年に引き続き、テキストは、Werner Heidermann, Diktate (deutsch üben 12), Max Hueber Verlag (2002)を使用します。
今回は中~上級レベルのテキストに取り組む予定ですが、1回のテキストの量は短く、内容もそれほど専門的ではありません。
独習ないし授業等でテキスト読解の経験があることが参加の目安ですが、関心と意欲のある人はどなたでも参加できます。
なお、テキストを購入する必要はありません。
概要
韓国を代表する作家黄順元(황순원)の短編諸説『ソナギ(소나기・夕立)』の映画を中心に、
原作を確認しながら韓国語の表現などを学習してもらいます。
韓国の文化的な基盤を中心とする基本語彙や文型を習うことによって、韓国語や韓国文化社会への理解が深まることでしょう。
『ソナギ(소나기・夕立)』は、韓国の中学校の教科書にも載っている作品ですが、
基本的な文法を丁寧に解説しますので、内容に関して怖れる理由はありません。
講座の概要
本講座はポーランド文化、ポーランド語に興味を持つ生徒に言語の基礎を教えることを主な目標とする、
ポーランド語の勉強を始めたい初心者、またはポーランド語の入門コースを終え、勉強した内容を復習したい既修者向けの講座である。
利用する教科書は、石井哲士朗・三井レナータ著の『ニューエクスプレスポーランド語』などである。
受講生には、初めにポーランド語のアルファベット、発音の特徴を学んでもらい、次に基礎的な単語・表現を覚えてもらう。
その後、順を追って、ベーシックな文法、文の構造、名詞・形容詞の格の用法、動詞の現在形変化を紹介する。
講座の内容
8月18日(月)
【午前の部】文字と発音
【午後の部】ポーランド語の基本的な表現
8月19日(火)
【午前の部】ポーランド語の名詞と形容詞
【午後の部】自己紹介の基本
8月20日(水)
【午前の部】物・人の描写
【午後の部】ポーランド語の動詞
初級修了者:中級コースに進もうという方も、進んでいる方も、再挑戦という方も
【午前の部】も、【午後の部】も、いずれの時間も読解のエクササイズに励んでもらいます。
読解を極めることは作文力養成のための一番の近道であり、総合的なフランス語力を支えてくれる堅固な土台となるものです。
テキストとして利用するのは、それぞれ、以下のとおり。
1)【午前】The editors of Think French Magazin, The Raed & Think FRENCH, McGraw Hill, 2010
2)【午後】Jean d’Ormesseon, C’est une chose étrange à la fin que le monde, Pocket, 2010
1)は英語圏で広く利用されている講読用テキストで、易しく読みやすいものの、内容に物足りなさを感じるかもしれません。
それに対して、2)は読み応え十分、骨が折れるかもしれません。
筆者は哲学者で「アカデミー・フランセーズ」のメンバーでもあります。
午前の部は軽い肩慣らしの時間です。
初級で学んだことを再確認してください。
午後の部は挑戦の時間です。苦しみながらも、フランス流の知的な問いかけに胸を躍らせてください。
概要
中国語学習者(初級中国語を学修し終えた方)を対象とします。
前半は中国語のエッセイや小文、ショートショート等を読みます。
後半は初中級レベルのリスニング、会話教材を用いた発話練習を行います。
テキストは受講申込み頂いた方にお送りします。
辞書、筆記用具をご持参ください。
京都大学考古学研究室の最近の調査活動から
考古学研究室では、1961年に発掘調査された京都市左京区一乗寺向畑遺跡出土遺物の整理作業の成果をもとに、2012年度に『一乗寺向畑町遺跡出土 縄文時代資料』資料編、2013年度に同・考察編を刊行しました。資料編では、「一乗寺KⅠ式」の標式資料とされてきた土器群をはじめとする、縄文時代後期・晩期に比定される出土資料を報告しました。考察編では、縄文時代早期末の一乗寺南部地区下層出土資料を報告するとともに、出土資料をめぐるさまざまな問題について考察を加えました。
本書は非売品です。
(2014年6月12日 文責吉井秀夫)
GCOE「親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点」 の研究活動の成果公開として日本語で出版されているシリーズの近刊を紹介しております。
詳しくはこちら。
教官 | 上原 麻有子 | 種別 | 講義 学部(2回生以上) |
曜日・時限 | 前期 火・5 | 教室 | 総合研究2号館 第8講義室 |
題目 | 日本哲学史講義1 | ||
概要・目的 | 日本哲学史を①近代初頭から西田幾多郎まで、②京都学派の二部に分けて日本哲学の形成過程を概観し、さらに、これまで論じられてきた主要問題を通して日本哲学のあり方、意義について検討する。このようにして日本哲学史についての理解を深めることが、授業の目的である。 | ||
内容 | 以下のような課題を、1課題につき1~2回の授業で扱う予定である。 ①「日本哲学」と「哲学」の定義 ②日本哲学史研究の方法 ③近代初頭から西田幾多郎までの哲学 ④京都学派の哲学 ⑤経験 ⑥自己 ⑦間柄 ⑧他者 |
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テキスト・参考文献 | 授業中に紹介する |
教官 | 上原 麻有子 | 種別 | 講義 学部(2回生以上) |
曜日・時限 | 後期 火・5 | 教室 | 総合研究2号館 第8講義室 |
題目 | 日本哲学史講義2 | ||
概要・目的 | 日本哲学史を①近代初頭から西田幾多郎まで、②京都学派の二部に分けて日本哲学の形成過程を概観し、さらに、これまで論じられてきた主要問題を通して日本哲学のあり方、意義について検討する。このようにして日本哲学史についての理解を深めることが、授業の目的である。 | ||
内容 | 以下のような課題(日本哲学史上の主要問題)を、1課題につき2~3回の授業で扱う予定である。 ①もの・こと ②言葉 ③場所 ④主観・主体・主語 ⑤行為と歴史 ⑥身体 ⑦生と死 |
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テキスト・参考文献 | 授業中に紹介する |
教官 | 上原 麻有子 | 種別 | 特殊講義 学部(3回生以上)・大学院 |
曜日・時限 | 前期 水・3 | 教室 | 総合研究2号館 第9講義室 |
題目 | 京都学派と言語の問題1 | ||
概要・目的 | 京都学派の哲学者たちが、言語、ことば、そして自らの哲学的実践としての言語表現についてどのように考えていたのかについて考察し、また彼らの哲学を言語、ことばという側面から分析する。 この考察、分析の根本には、哲学と翻訳における連関ということを前提として据え、翻訳という視点から哲学者の言語観と論理の問題の関係を浮き彫りにしてゆく。授業では、京都学派の哲学と言語、ことばの諸問題について理解を深めることを目指す。 |
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内容 | 次のような課題に基づいて授業を進める予定である。 ①近代における「哲学」のはじまりと翻訳の意義 ②京都学派のエクリチュール ③翻訳と哲学―ハイデガー、リクール、デリダ、ベンヤミン、メショニックなどを参考に ④哲学者の言語観、翻訳観―西田幾多郎、三木清、田辺元、九鬼周造、和辻哲郎、戸坂潤 ⑤西田哲学における概念形成と翻訳の問題 ⑥西田哲学を翻訳する問題 |
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テキスト・参考文献 | 授業中に指示する |
教官 | 上原 麻有子 | 種別 | 特殊講義 学部(3回生以上)・大学院 |
曜日・時限 | 後期 水・3 | 教室 | 総合研究2号館 第9講義室 |
題目 | 前期に引き続き、京都学派の哲学と言語、ことばの諸問題について理解を深めることを目指すが、後期は、特に田辺元に焦点を当て、最晩年の著作『ヴァレリイの芸術哲学』(1951年)を読み解くことにする。 | ||
概要・目的 | 田辺は、ヴァレリーの難解な象徴詩『若きパルク』(La Jeune Parque) を日本語に翻訳し、これとあわせて翻訳論および芸術哲学論を『ヴァレリイの芸術哲学』という一冊にまとめた。田辺の言語観、翻訳観と「有の無化、即、無の有化」の論理との関係を理解するために、次のような課題に基づいてこれを読み進めることにする。 ①田辺の翻訳とヴァレリーの詩の原作を比較対照し、彼の翻訳法を批評する。 ②La Jeune Parqueを読解する。 ③①の批評を踏まえて、田辺の翻訳論を理解する。 ④田辺による象徴、言語の意味を読み解く。 |
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内容 | 経験と言葉ないし表現との関わり、日本語の論理的構造、日本語で思索する意義など、哲学と言葉との関わりについてさまざまな観点から考察を加えたい。さらに哲学的文献の翻訳の問題についても考えてみたい。 | ||
テキスト・参考文献 | 田辺元『田辺元全集 13』(筑摩書房) |
教官 | 平子 友長 | 種別 | 特殊講義 学部(3回生以上)・大学院 |
曜日・時限 | 前期集中 | 教室 | 未定 |
題目 | 京都学派の諸問題 | ||
概要・目的 | 三木清と戸坂潤を中心として、戦前日本におけるマルクス主義哲学の受容と展開について考察する。 | ||
内容 | I.マルクス主義の哲学的基礎 1.マルクスにおける実践的唯物論 2.『資本論』の世界 3.マルクスにおける物象化・物化・疎外 II.三木清の哲学思想の展開 4.『パスカルにおける人間の研究』 5.唯物史観の基礎付けとマルクス主義論争 6.歴史哲学 7.新しいヒューマニズム 8.構想力の論理 9.東亜共同体をめぐって III.戸坂潤の哲学思想の展開 10.実践的唯物論構想 11.道徳論と風俗論 |
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テキスト・参考文献 | 講義のためのプリントを配布する。(参考書)
清眞人ほか『遺産としての三木清』(同時代社)ISBN:978-4-88683-620-5(平子友長「三木清と日本のフィリピン占領」が掲載されている) |
教官 | 岡田 勝明 | 種別 | 特殊講義 学部(3回生以上)・大学院 |
曜日・時限 | 後期 火・3 | 教室 | 文学部新館 第5講義室 |
題目 | 場所の論理と死の哲学 | ||
概要・目的 | 西田哲学と田辺哲学の対立と共通点について、両者の最後の論文をそれぞれ検討しつつ、考察する。両者の哲学的対立が、今日の哲学の在り様に対してどのような意義があるかを明らかにしたいと考えている。 | ||
内容 | 第一週~第二週 西田哲学の概要 第三週~第四週 田辺哲学の概要 第五週~第十週 「場所的論理と宗教的世界観」を検討する。 第十一週~第十四週 「生の存在学か死の弁証法か」 第十五週 講義のまとめ |
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テキスト・参考文献 | 授業中に指示する。 |
教官 | 林 晋 | 種別 | 特殊講義 学部(3回生以上)・大学院 |
曜日・時限 | 後期 水・5 | 教室 | 総合研究2号館 第8講義室 |
題目 | 危機の時代の思想家たち:シェーラー、ハイデガー、田辺元、そして、カルナップ | ||
概要・目的 | 田辺元は、彼の主要思想「種の論理」を生む直前、当時、新カント派の強い影響力から脱しようとしていたドイツ思想界の動向を、マックス・シェーラーとマルティン・ハイデガーの哲学を対比させることにより描き出した。そして、この理解が「種の論理」誕生に大きな影響を与える。田辺が対比した二人は双方とも生の哲学に属する思想家ながら、その対比は、米国のカント学者、マイケル・フリードマンが指摘した所謂大陸哲学の実存主義と、英米哲学の分析哲学に、新カント派という巨大な思想家集団が分裂していく歴史のダイナミズムと同じメカニズムを内包している。そして我が国が生んだユニークな思想家田辺元は、この二つの離れようとする流れを、自らの中で統一するという、無謀ともいえる試みを遂行するが、それが種の論理だったのである。 この講義では思想史の手法により、およそ1世紀前の危機の時代に独・日の思想界に起きた革新と分裂の歴史的意味と、現代の思想状況への影響を分析する。また、ハーバードの政治思想史家クロッペンバーグの史観に基づき、シェーラーがドイツに紹介したといわれる米国プラグマティズムとの対比も試みる。 |
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内容 | 次の項目を、それぞれ 1-2回講義する。 A. 導入部 A1. 現代の思想状況:大陸哲学 v.s. 英米哲学 A2. マイケル・フリードマン史観:ダボス討論におけるハイデガー、カッシーラー、カルナップ A3.1世紀前のドイツ、日本の思想状況 A4. 登場人物たちの概観:シェーラー、ハイデガー、田辺元、カルナップ、そして、その他の思想 家たち B. 革新と分裂 B1. マイケル・フリードマン史観再論 B2. マルティン・ハイデガー v.s. ルドルフ・カルナップ B3. 田辺元の “シェーラー v.s. ハイデガー論” B4.シェーラーが行おうとしたこと B5. ハイデガーが行ったこと B6. カルナップが行ったこと B7. 田辺元が行ったこと B8. 大西洋の彼方で:米国プラグマティズム v.s. 新カント派とその末裔 C. 現代へ C1. 現代への道筋:分裂と忘れられた過去 C2. フリードマンの「再統合」は可能か? 毎回最後の5分程度に質問票を書いてもらう時間をとる.次回に,それの主なものに答える. |
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テキスト・参考文献 | 授業中に紹介する | ||
その他 | KULASIS以外に講義用のサイトを開設し、講義資料、参考文献などを掲示する。そのサイトのURLは最初の講義の際に伝える。 |
教官 | 高坂 史朗 | 種別 | 演習 学部(3回生以上)・大学院 |
曜日・時限 | 後期 火・4 | 教室 | 文学部新館 第3演習室 |
題目 | 日本の哲学書を講読する | ||
概要・目的 | 日本の哲学の諸作品を読み、日本の哲学が辿ってきた軌跡を吟味する。またそれによって哲学が包含する宗教、倫理、国家、芸術、歴史、論理、学問の方法などさまざまな問題を考察する。西田幾多郎『善の研究』、田辺元『種の論理』、三木清『パスカルにおける人間の研究』、和辻哲郎『人間の学としての倫理学』、九鬼周造『いきの構造』、西谷啓治『宗教と非宗教の間』などを読む。 学生の発表を中心に授業展開を行う。 |
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内容 | 1 西田幾多郎『善の研究』の成立の意義 2 『善の研究』を読む 3 西田哲学の展開 4 田辺元「西田先生の教えを仰ぐ」田辺の批判点 5 『種の論理』を読む 6 田辺元の哲学とその時代 7 西田幾多郎の弟子としての三木清 8 『パスカルにおける人間の研究』を読む 9 和辻哲郎の生涯と思索 10 『人間の学としての倫理学』を読む 11 九鬼周造の生涯 12 『いきの構造』を読む 13 西谷啓治の思想展開 14 西谷啓治『宗教と非宗教の間』 |
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テキスト・参考文献 | 西田幾多郎『善の研究』(岩波文庫) 田辺元『種の論理』(岩波文庫) 『他』(参考書) 高坂史朗『東アジアの思想対話』(ぺりかん社) |
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その他 |
教官 | 芦名定道 | 種別 | 演習 学部(3回生以上)・大学院 |
曜日・時限 | 通年 水・4 | 教室 | キリスト教学 研究室 |
題目 | 日本・アジアのキリスト教──無教会キリスト教の系譜(1)── | ||
概要・目的 | 日本・アジアのキリスト教の歴史を振り返りつつ、その新しい思想的可能性を探ることは、日本におけるキリスト教思想研究にとって重要な意味を有している。この演習では、今年度以降、無教会キリスト教の思想家たちを順次検討してゆくことによって、近代キリスト教思想の重要な局面の解明がめざされる。今年度は無教会キリスト教の創始者である内村鑑三を取り上げる。特に内村の中心的思想である非戦論について、その基本的テキストを精読したい。 | ||
内容 | 本年度は、内村鑑三の中心思想のうち、特に非戦論に焦点をあわせつつ、内村のキリスト教思想の特徴とその意義について議論を行いたい。その際に、内村を、キリスト教思想史における戦争・平和論(絶対平和思想、正戦論、聖戦論の諸類型。19世紀以降の国民国家のなかでのキリスト教)の中に位置づけると共に、内村以降の矢内原忠雄、南原繁、政池仁ら無教会第二世代への思想展開に留意する。そのために、内村自身の基本テキストの精読とそれに基づく思想分析がなされ、あわせて、さまざまな参考文献(内村についての欧米の研究文献を含めて)を参照しつつ、議論が行われ る。 具体的な演習の進め方については、初回のオリエンテーションで詳細が説明される。 |
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テキスト・参考文献 | テキストはコピーして配付する。 | ||
その他 | 受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められ、特に前期後期各一回以上の発表担当が課せられる。演習に関わる質問は、オフィスアワー(木2・金3)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指示)で行うこと。 |
教官 | 林 晋 | 種別 | 演習 学部(3回生以上)・大学院 |
曜日・時限 | 通年 金・2 | 教室 | 文学部新館 第2講義室 |
題目 | 田辺元を読む | ||
概要・目的 | 手稿・日記などの一次資料を通して過去の偉大な思索者の思想を読み解く.読み解く対象は,哲学者田辺元の種の論理が誕生した昭和9年の特殊講義「認識の形而上学」の講義準備ノートである.これは田辺の特殊な筆跡のため没後50年間,田辺哲学の専門家にも読めなかった史料だが,本演習を通して開発された「ITツールを利用する協同翻刻」の手法により,田辺哲学を理解していない学部学生でも十分翻刻ができるようになっている.また,そのことにより従来の田辺哲学像,特に「種の論理」の解釈が大きく変わりつつある.つまり,演習自体が最前線の研究なのである.この演習の目的は,このような史料とITに基づく思想史研究の面白さを経験してもらい,その手法を身につけてもらうことであり,日本哲学史を専攻していなくても,史料研究に興味をもつすべての人に役立つ演習となることを目指している. | ||
内容 | まず史料の背景を説明する講義を行い,その準備のもとで演習を行う.史料読みの演習では, 史料のオリジナルではなく,その電子画像を使かい,難解な崩し字を読むために,歴史史料研究用のツール SMART-GS を使う.出席者の知識や能力に応じて,講義と演習の比重は変化する.史料2枚(原稿用紙2枚)程度を,2名のチームで担当し,1チームが2,3週を担当することを計画しているが,参加者の人数などで変化する. | ||
テキスト・参考文献 | (関連URL)
http://sourceforge.jp/projects/smart-gs/(演習に使うITツールのページ) http://kyoto-gakuha.info/(演習の成果が公開されるデジタル・アーカイブ) http://www.shayashi.jp/xoopsMain/html/modules/ |
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その他 | 手稿分析などに史料分析用ソフトウェアSMART-GS http://sourceforge.jp/projects/smart-gs/ を多用する. 講義参加者用のノートPCを数台用意しているが,自習などを考慮し自分のPCを持ってくるとよい.データなどは,外付けハードディスクに入れて貸与する. この演習の成果は,京都学派アーカイブ http://kyoto-gakuha.info を通して広く京都学派の研究者に公開されている.学問の最前線に貢献する楽しさを味わって欲しい. |
教官 | 上原 麻有子 | 種別 | 卒論演習 学部 |
曜日・時限 | 隔金・3‐4 | 教室 | 日本哲学史研究室 |
題目 | 卒論演習 | ||
概要・目的 |
授業の目的は次の通りとする。①日本哲学の分野における論文の書き方(表現、論証、資料の調査・活用など)を習得する。②研究報告を行い、口頭による発表・議論の仕方を習得する。③卒業論文を作成する。
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内容 |
授業は、履修者の卒業研究発表とそれに関する議論をもとに進められる。最初はまず、学術論文の
書き方について教師の側から指導する。以降、履修者は前期に研究経過報告を、また後期には最終
的な報告を、それぞれ口頭で行う。
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教官 | 上原 麻有子 | 種別 | 演習II 大学院 |
曜日・時限 | 隔金・3‐4 | 教室 | 日本哲学史研究室 |
題目 | 日本哲学史の諸問題 | ||
概要・目的 | 参加者が研究発表と他の参加者との議論を通して、日本哲学史上の諸問題を掘り起こし、その理解を深めることが、この授業の目的である。 | ||
内容 | 授業は、参加者の研究発表と討議により構成される。初回では、概要を説明した上で発表の担当者と日程を決定する。日本哲学史を振り返り、整理するにとどまらず、これからの新たな研究の可能性についても探る場となるはずだ。 |
教官 | 田中 美子 | 種別 | 講読 学部(2回生可) |
曜日・時限 | 前期 月・2 | 教室 | 文学部新館 第3演習室 |
題目 | 和辻哲郎の人間観 | ||
概要・目的 |
本講読では、和辻倫理学とその周辺のテキスト(文章)を読み、議論しながら人間の在り方について考察する。和辻の人間観は、一般に和辻倫理学と呼ばれており、近代日本哲学全体の中では、西田哲学と双璧をなすものと認められている。和辻倫理学の形式は、日本の伝統的な思想に基礎を置きながら西洋哲学的な論理性を備えるものとなっており、その内容は、人間的生の核心を「人と人との間柄」(人間関係)に求めるものとなっている。本講読では、人と人との間(あいだ)の構造についてはもちろんのこと、日本文化論のキーワードである間(ま)についても哲学的に考察することを目ざす。
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内容 | 1.和辻倫理学について(講義) 2.日本の伝統思想と西洋哲学の比較(講義) 3.『倫理学』第1章第4節後半(以下講読、コピー配付) 4.「文楽座の人形芝居」 5.「面とペルソナ」 6.「能面の様式」 7.「人物埴輪の眼」 8.「新しい様式の創造」(コピー配付) 9.「『劉生画集及び芸術観』について」 10.「心敬の連歌論について」(コピー配付) 11~15.「蚊やりの豚」、「マチスの刺激」あるいは「仏教哲学における『法』の概念と空の弁証 法」など(コピー配付) |
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教科書 | 和辻哲郎『和辻哲郎随筆集』(岩波書店)ISBN:4-00-331448-4 指定した教科書『和辻哲郎随筆集』は、本講読の半分(8回)程度使用する予定。 それ以外の回は、参加者の関心に合わせながら、和辻哲郎の随筆や哲学論文を精選しコピーを配付 する。 |
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その他 | 教科書『和辻哲郎随筆集』は、和辻の人間観を理解するための手がかりを豊富に含んでいる。講読で扱わない文章も読み、授業時の積極的な発言につなげて欲しい。 |
教官 | 水野 友晴 | 種別 | 講読 学部(2回生可) |
曜日・時限 | 後期 木・4 | 教室 | 総合研究2号館 第9演習室 |
題目 | 『善の研究』講読 | ||
概要・目的 |
『善の研究』に代表される初期西田哲学のテクスト群は、西田哲学のみならず近代日本哲学全体の土台をなしているといっても過言ではない。これらテクスト群を読み解いてゆくことは、したがって、日本哲学に関する基礎的教養を身につけるための必須作業であり、また、そのための最捷径といえるであろう。
そこで本講読では『善の研究』を集中的に読み進めてゆくことにする。講読一回につき『善の研究』一章を扱い、そこにおいて議論されているテーマや基礎知識に関して学生に課題を課し、発表をしてもらう。発表後、講評、ディスカッションを通じて、『善の研究』の背景と思想的意義、さらには東洋的思想の有する可能性について考究してゆくことにしたい。 |
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内容 | 本講読では、一回につき『善の研究』一章を扱う。ただし、一五回の授業回数では『善の研究』の全部を味読し尽くすことはできないので、第一編「純粋経験」と第四編「宗教」を中心に、これら二つの編を読むための基礎となる章を他の編から幾つか抽出して、スケジュールを組むことにする。 具体的なスケジュールについては授業開始時に配付する。 |
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教科書 | 西田幾多郎『善の研究』(岩波文庫)ISBN:978-4-00-331241-4 『善の研究』のテキストは複数出版されているが、この授業では岩波文庫版を使用する。その他の資料については、授業中に配付する。 |
||
その他 |
GCOE「親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点」 の研究活動の成果公開として
日本語で出版されているシリーズの近刊を紹介しております。
第8巻 小山静子・赤枝香奈子・今田絵里香 編『セクシュアリティの戦後史』
詳しくはこちら。
下記のとおり、文学研究科 歴史文化学専攻(日本史学、東洋史学、西南アジア史学、西洋史学、考古学)
現代文化学専攻(現代史学)の大学院進学説明会を開催します。
京都大学文学研究科で歴史を研究してみたい方、進学に興味のある方は、学年、学部、学内外を問わず、
ぜひご参加ください。(※事前の申し込みは必要ありません)
日 時:2014年9月25日(木)14:00~16:00
会 場:京都大学文学部 第7講義室
プログラム:
1.歴史文化学専攻の各専修、および現代史学専修のコースとカリキュラム
2.大学院生に対する支援
3.修了後の進路
4.入学者選抜試験
以上についての説明と質疑応答
About the Center and the Haneda Memorial Hall
Center for Eurasian Cultural Studies was established in 2004 as a result of reorganizing the former Institute for Inner Asian Studies founded in 1966. It is located in the Haneda Memorial Hall (13, Omiya Minamitajiri-cho, Kita-ku, Kyoto) which was built in commemoration of the late Professor Dr. Toru Haneda (1882-1955), who pioneered a new field of academic research in Central and Northern Asian history and languages and made great efforts to the progress of study and education in those fields, thanks to the donations from the Mishima Kaiun Foundation and Takeda Pharmaceutical Company Limited. The unique two-story building that emulates the architecture of Islamic seminaries is the work of Kyoto University Professor Yomoya Masuda (1914-1981).
I. Organization
The Center is managed by the Committee consisting of some ten members and has about forty researchers concurrently serving as faculty staffs in and out of Kyoto University.
II. Fields of study and research methods
The center is committed to the development of multidisciplinary research related with history, language, religion in a wide range of Central Eurasia and its vicinities, laying weigh on philological inquiry that has been cultivated since the era of the former Institute for Inner Asian Studies. Additionally, research based on fieldwork has also been actively carried out.
1. Historical studies
Under the established source-based history since the former Institute for Inner Asian Studies, much importance is given to the thorough examination of historical sources written in various languages such as Iranian, Semitic, or Altaic languages, in addition to Chinese materials. The Center ensures the organic linkage among individual research in the area in order to dynamically study on human history in Central Eurasia and its vicinities.
2. Linguistic studies
Studies on languages in written historical sources from Central and Western Asia are vigorously being pursued in the Center. Subjects of research include Iranian, Indian, Tocharian, Uighur, Tangut, Mongolian, Tibetan, and ancient languages in Western Asia such as Hittite and Sumerian. In addition, investigation of Endangered Languages along with their recording and documentation is one of the research issues of the Center.
3. Religious studies
As well as the major religions such as Islam, Buddhism, Christianity and Taoism, people in Eurasia have embraced various minor religions including Manichaeism. The function of these religions in human life in the area is comprehensively investigated mainly based on the exploration of Old language documents.
III. Publication of research result
Semiannual meetings on the Eurasian studies, which have begun in 1980, are usually held in July and December. The 72nd meeting was held in 2014. Additionally, special academic meetings and lectures are occasionally held with scholars of Eurasian studies from home and abroad.
IV. Educational activities
Courses on Old Eurasian languages are occasionally held at the Center in order to train junior researchers.
The Center has a library of nearly 10,000 books in Arabic, Persian, Turkish, Mongolian, Tibetan, and Chinese as well as European languages.
The library belongs to the Library of the Graduate School of Letters and Faculty of Letters at Kyoto University and follows the same regulations.
● All the items in the library are in-library use only.
● The library is open from 10 am to 4 pm on weekdays.
Please be sure to contact us in advance; the library is closed irregularly.
To learn more information, please contact us by email or telephone:
CENTER FOR EURASIAN CULTURAL STUDIES
13, Omiya Minamitajiri-cho, Kita-ku, Kyoto, 603-8832
Tel: +81-75-491-6027 Fax: +81-75-491-1052
E-mail: eurasia-haneda(at mark)bun.kyoto-u.ac.jp
URL: http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/hanedahall/hkk-english_page/
From KYOTO STATION
1. Take Route 9 bus (for Nishigamo-shako) of Kyoto City Bus at B1 zone of Kyoto Station Bus Terminal. Get off the bus at Kamigamo-Misonobashi Bus-stop (about 40 minutes). Walk forward about 20 m in the direction of the bus (to westward) and turn right (northward) at the crossroads. The building stands about 10 m north-west side from the crossroads.
2. Take Kyoto City Subway Karasuma-line (bound for Kokusai-kaikan) and get off the subway at the Kitaōji Station (about 20 minutes). Then Take Kyoto City Bus Route 37 (for Nishigamo-shako) at the Bus Platform E and get off the bus at Kamigamo-Misonobashi bus-stop (about 10 minutes). Walk forward about 20 m in the direction of the bus (to westward) and turn right (northward) at the crossroads. The building stands about 10 m north-west side from the crossroads.
From the MAIN CAMPUS of Kyoto Univ.
Take Route 201 (for Senbon-Imadegawa) or 203 (for Kitano-Hakubaicho) of Kyoto City Bus at Hyakumanben Bus-stop. Get off the bus at Horikawa-Imadegawa (about 10 minutes), and then take Route 9 bus (for Nishigamo-shako). Note that you need to walk from southeast side of the crossroads to northwest side to transfer the bus. Get off the Route 9 bus at Kamigamo-Misonobashi Bus-stop (about 15 minutes). Walk forward about 20 m in the direction of the bus (to westward) and turn right (northward) at the crossroads. The building stands about 10 m north-west side from the crossroads.
From DEMACHIYANAGI (terminal of Keihan Line)
Take Route 37 bus (for Nishigamo-shako) of Kyoto City Bus at Aoibashi-Nisizume Bus-stop (on Kawaramachi St.) to Kamigamo-Misonobashi bus-stop (about 25 minutes). Walk forward about 20 m in the direction of the bus (to westward) and turn right (northward) at the crossroads. The building stands about 10 m north-west side from the crossroads.
日時:2014年7月5日(土)14:00~17:30
■ 講演1 「ミール・アリーシールの家系に見るポスト=モンゴル時代」
久保 一之 氏 (京都大学大学院文学研究科准教授)
紹介・司会:杉山 雅樹 氏(ユーラシア文化研究センター教務補佐)
■ 講演2 「モンゴル国石碑・銘文探査行20年 1994-2014 ―チンギス=カンとその子孫たちの足跡をたどって―」
松田 孝一 氏 (大阪国際大学名誉教授)
紹介・司会:堤 一昭 氏(大阪大学文学研究科教授)
2014年7月7日~8月1日の期間、全9回の講座が行われました。
この講座は、2010年以来ほぼ毎年開講されています。
当専修所属の院生が研究発表を行います。
■美術史学会 西支部例会
日時 2014年9月20日(土)13:30-
場所 大阪大学豊中キャンパス 大阪大学会館アセンブリーホール
発表 高橋早紀子(D3)「観心寺如意輪観音像の思想的背景と制作年代」
GCOE「親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点」 の研究活動の成果公開として日本語で出版されているシリーズの近刊を紹介しております。
第9巻 ライカイ・ジョンボル・ティボル 著『競合する家族モデル論』
詳しくはこちら。
ジャンフランコ・コンティーニは、戦後イタリアを代表する文学研究者・ロマニストであり、
特に文献学という学問領域において非常に大きな貢献を果たした人物です。
そんな彼が1986年に発表した『エクドティカ入門』(Breviario di ecdotica)は、
現在、イタリアで文献学を志す人間にとって、必読の入門書となっています。
本読書会では、その『エクドティカ入門』の第1章Filologia(文献学)を読みたいと思います。
「文献学とは何か」を知りたい方、伝説のロマニストの絶妙な文章を読んでみたいという方、
是非是非ご参加ください!
*エクドティカとは、多数の写本の検証を通じてオリジナルのテクストに到達しようと試みる学問のことです
(古典研究においては、最も重要なプロセスの一つですね)。
我が国では原典批評、あるいはドイツ語を使ってテクスト・クリティークと呼ばれています。