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Channel: 京都大学 大学院文学研究科・文学部
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2013年度教官・学生

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2013年度教官・学生

教官
  宇佐美 文理(教授)
  井波 陵一(協力講座・人文科学研究所教授)
  武田 時昌(協力講座・人文科学研究所教授)
  船山 徹(協力講座・人文科学研究所教授)
  古勝 隆一(協力講座・人文科学研究所准教授)
  金 志玹(人間・環境学研究科准教授)

吉田 隆一(聴講生)

南田 潤(聴講生)

水島 卓也(聴講生)

村田 吉孝(聴講生)

大学院(博士後期課程)
 3年
  古勝 亮
    研究課題:南北朝隋唐期禅思想史研究
  金 東鎭
    研究課題:秦漢代易学研究
 2年
  福谷 彬
    研究課題:宋学に於ける四書解釈の構造性
  田 訪
   研究課題:清末における左伝研究と今古文の論争
 1年
  趙 ウニル
   研究課題:王弼研究
  伊藤 裕水
   研究課題:『尚書』の今古文問題
  王 俊鈞
    研究課題:
  瘳 明飛
    研究課題:研究
大学院(修士課程)
 2年
  松葉 久美子
    研究課題:王朝交代期に於ける政治論の研究―夷狄観を中心に―
  陳 佑真
    研究課題:『毛詩正義』研究
 1年
  蘇 小津
    研究課題:
 
 

聴講生  小松 陽彦

研究生  席 瀾波


【案内】第6回次世代グローバルワークショップ・第1回KUASU国際会議 :2014/1/11-13(土-祝)

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The 6th Next-Generation Global Workshop and 1st KUASU International Conference
“Revisiting the Intimate and Public Spheres and the East-West Encounter”

Click here to download the Poster (PDF file)

Click here to download the Program (PDF file)

*Date & Time:
11(Sat)・12(Sun) January 2014 Next-Generation Global Workshop

  Theme 1: Revisiting the Intimate and Public Spheres
  Theme 2: The East-West Encounter

13(Mon) January 2014 Business Meeting and International Conference

*Venue:
Inamori Center Bldg. (Kyoto University)

*Registration:
Free Registration・No Pre-Registration Required

*The Host Organization:
Kyoto University Asian Studies Unit (KUASU)

*The Co-host Organizations:
Asian Research Center for the Intimate and Public Spheres (ARCIP)
Center for Applied Philosophy & Ethics (CAPE)

日本学生支援機構大学院第一種奨学金「特に優れた業績による返還免除」の申請について

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このことについて、平成26年1月9日(木)より教務掛窓口で申請書等を交付します。

申請期間は、1月16日(木)~2月3日(月)です。

※対象者は、大学院一種奨学生採用者で、貸与期間が平成26年3月に終了する者、

および貸与期間の終了が来年度以降であっても、平成26年3月末で辞退する者で、

業績が優秀と認められる者です。

(参考)掲示(PDF)

 

 

2013年度春季「外国語特別講座」

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2013年度春季「外国語特別講座」

ラインナップ

中国語

①2月10日(月)②2月12日(水)③2月13日(木)④2月14日(金)

13時00~16時00

@第10演習室(総合研究2号館)

担当者:佐藤礼子(中国語学中国語文学)

イタリア語

①2月17日(月)②2月18日(火)

10時30~12時00 & 13時00~16時15

@第11演習室(総合研究2号館)

担当者:國司航佑(イタリア語学イタリア文学)

フランス語

①2月17日(月)②2月18日(火)③2月19日(水)④2月20日(木)

10時00~12時00 & 13時00~15時00

@第10演習室(総合研究2号館)

担当者:沢崎壮宏(哲学)

ドイツ語

①3月5日(水)②3月6日(木)③3月7日(金)

10時30~12時00 & 13時00~16時15

@第4演習室(文学部校舎)

担当者:園屋心和(西洋史学)

英語

①3月10日(月)②3月11日(火)③3月12日(水)④3月13日(木)⑤3月14日(金)

13時00~15時00

@第10演習室(総合研究2号館)

担当者:佐金武(哲学)

韓国語

①3月11日(火)②3月13日(木)③3月14日(金)

10時30~12時00 & 13時00~16時15

@第4演習室(文学部校舎)

担当者:方俊植(キリスト教学)

 

概要

中国語

【中国語初中級】

初級は、基礎となる発音の定着と、文法解説、読解、人文用語を用いた作文など、今後の中国語学習の基礎となる力を養うことを目指します。

中級は、リスニングの書き取り、人文科学系の論文やエッセイの読解などを行います。

授業のレベルは、受講者の中国語学習歴や希望によって柔軟に調整します。日程も多少ならば調整可能です。

イタリア語

本講座は、イタリア語の初学者のために開講されるものです。

イタリア語を学ぶ外国人のために作られた読み物を講座担当者が選び、それをベースにして授業を進めます。

発音、単語、文法など、必要がある箇所では逐一立ち止まり、懇切丁寧にお教えします。

イタリア語に興味があるけれど、これまでなかなか手を出せなかった…という方、ぜひぜひご参加ください!

フランス語

初級修了者を対象に「哲学」の案内書を読みましょう。

案内書ですし、哲学的な考察を深めることまでは求めませんので、

哲学は……、という方も、フランス語力をブラッシュアップするつもりでお気軽にご参加ください。

午前と午後に分けて、2冊のオーディオブックを利用します。

目と耳で学ぶことを通して、大学であれ、カフェであれ、フランスで「哲学」が広く親しまれている知的雰囲気に浸ってもらいます。

フランス語に対する学習意欲を大いに燃え上がらせてくただきたきたい。

2冊のうち、ひとつ〔午前〕はジャーナリスト――ジャーナリストが哲学を講じるのです!――によるもの、

もうひとつ〔午後〕は大学教員の手になるもの――つまらない?――です。

- Frédéric RENOIR, Petit traité de vie intérieure, Plon, 2010

- André Comte-Sponville, La philosophie, Que sais-je ? / PUF, 2005

ドイツ語

【リーディング初級~中級】

初級文法を終えた人が、ドイツ語のテキストを本格的に読み進めていくための橋渡しをします。

鷲巣由美子『ドイツ語を読む』(改訂版、三修社)の中から、数種類のテキストを選んで読み、

代名詞、関係文、冠飾句の把握の仕方、ドイツ語特有の言いまわしや表現などを学習し、

精読の際の要点をつかむことを目指すと同時に、テキストの概要把握の練習も行います。

加えて、音読も練習しましょう。

この他に、必要に応じて、初級文法の復習も行います。

初級文法を学び終えている人が対象です。

テキストは文学部閲覧室に入っていますので、受講を考えている方は、一度目を通して見て下さい。

但し、購入の必要はありません。

英語

本講座では、アカデミック・イングリッシュのスキルアップのための一環として、

Podcast配信のラジオ番組”Philosophy Bites”を利用して、英語のリスニング、ノート・テーキング、ディスカッションの練習を行います。

今期は特に哲学の歴史に焦点を当て、「実在と認識」という哲学においてもっとも大きなテーマの一つについて考えてみたいと思います。

(夏期講座の内容とは異なります。)

具体的には、次のテキストに収録の5つのインタビューを扱います。

D. Edmonds and N. Warburton (2012) Philosophy Bites Back, Oxford University Pr.

1. Mary Margaret McCabe on Socrates and the Socratic Method
2. A. C. Grayling on Rene Descartes’ Cogito
3. Peter Millican on David Hume’s Significance
4. A. W. Moore on Immanuel Kant’s Metaphysics
5. Barry C. Smith on Ludwig Wittgenstein

参加者の要望によりますが、全員が日本語の話者であるならば、講座自体は日本語で行います。

また、学習内容は参加者の大学生活に支障のない範囲で設計するつもりです。

自分のペースで学習することができますので、この春に少しでも英語のスキルアップを図りたい方、哲学に興味をおもちの方は、

お気軽にご参加下さい。

韓国語

【午前】韓国語初級文法:

韓国語を初めて学ぶ人を対象に、韓国語の初級文法を丁寧に説明いたします。

【午後韓国語能力試験(中級):

初級文法をひととおり終えた方が対象になります。

韓国への留学や韓国語能力試験を準備する方、より高いレベルの韓国語を勉強したい方のご参加をお待ちしております。

★★★

なお、受講は事前にお申し込みください。

お申込み・お問合せは下記まで、メールにてお気軽に!

gaikokugo@bun.kyoto-u.ac.jp

日韓若手西洋史研究者ワークショップ

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日韓若手西洋史研究者ワークショップ

Japanese-Korean Joint Conference on Western History in Kyoto)の開催

 

 

2013年12月15日(日)・16日(月)の両日にわたり、西洋史学研究室では、上記の学術的イヴェントをとりおこないました。「西洋史」という学問分野を持つ東アジアの日本と韓国の間での学術交流を活性化し、それぞれの国で「西洋史」が抱える問題を念頭におきつつ、個々の若手研究者が国際的な学術発信方法に習熟するための場を設けることを目的にしたものです。

 

日本から5名、韓国から4名の報告者が英語での研究発表を行いました。詳細はプログラムをご覧ください。各人が25~30分の報告をし、それに対して、韓国側の発表には日本側が、日本側の発表には韓国側が、あらかじめペーパーを読んだ上でコメントを付し、それに応答してもらった後で全体討論をするという濃密な1時間のセッションを、2日にわたって全部で9つ持ちました。両日とも、西洋史学研究室の大学院生を中心に30名以上の参加者を得て、盛会でした。

 

韓国からは報告者4人に加え、2013年5月に京都大学で開かれた第63回日本西洋史学会大会の初日の全体シンポジウム「東アジアの『西洋史学』――国境を越えた対話をめざして」において、非常に刺激的な基調報告「世界史――ナショナル・ヒストリーへの布石」をしてくださった漢陽大学の林志弦(Lim Jie-Hyun)教授をはじめとする4人の先生方にも来ていただき、日本側参加者の方々と並び、すべてのセッションにおいてたいへん積極的に議論を盛り上げていただきました。

 

韓国の報告者の皆さんは、大学院生の方おひとりをのぞき、すでに欧米の研究機関で長く研鑽を積み、博士号を取得しておられましたので、当初考えていた「対等な大学院生同士の研究交流」とは少し主旨が変わってしまいましたが、それでも、日本側の報告者5人(西洋史学研究室の修士課程1名、博士課程3名、博士課程修了者1名)も、ほとんどが英語での報告ははじめて、という状況で、たいへん内容の濃い報告をし、質疑応答にもしっかり受け答えしていました。

 

一昔前まで、大学院生がこのような場で報告する機会がほとんどなかったことを思うと、時代の変化とともに、大学院生たちの資質についても、良い意味で感慨を深くいたしました。また、同じ学問を志す隣国の研究者と親睦を深めることの重要性も、あらためて認識できたように思います。両日ともに夕方からの懇親会でも大いに語り合うことができ、さらにこの催し物の意義が深まりました。

今回の経験を糧にして、大学院生をはじめ参加者全員が、今後の研究や国際交流をそれぞれの仕方で発展させていくことができるのではないかと期待しています。西洋史学研究室としてもこのような取り組みは初めてのことでしたので、手探り状態で企画しましたが、この経験をよりよい大学院教育の実現のために活かしていきたいと考えています。

 

 

以上

(なお、韓国側参加者の招聘などにかかる費用は「卓越した大学院拠点形成費」の支援を受けました。)

CAPEレクチャー:Prof. Yasuo DEGUCHI 講演会

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CAPEレクチャー:Prof. Yasuo DEGUCHI 講演会

2013年12月24日(火)午後4時半〜6時

場所:京都大学アジア研究ユニット(KUASU)多目的室(旧文学部東館2階南西角)

講演者:Prof. Yasuo DEGUCHI (Kyoto University)

タイトル:The Logic of Provision: Sānlùn Meets Non-classical Logic

アブストラクト:Sānlùn (三論) School of East Asian Buddhism elaborated an unique philosophy that aimed to get rid of dichotomies such as ‘being vs. nothing’ and ‘the ultimate truth vs. the conventional truth’, and to be detached from each of those dichotomous concepts. Focusing on one of its most important texts; Dà Shèng Xuán Lùn (大乗玄論), this talk tries to show that the school’s key concepts such as ‘four-fold two truths’ (四重二諦 sì chóng èr dì) and ‘provision’ (假 jiă) can be well formulated in terms of a contemporary non-classical logic; i.e., a many valued para-consistent system equipped with a truth value that is a fixed point of negation.

CAPEレクチャー:Kevin Kelly講演会

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CAPEレクチャー:Kevin Kelly講演会

日時:2013年12月26日(木)16:30~18:00
場所:京都大学文学部校舎1階会議室

(8番の建物です)
講演者: Prof. Kevin Kelly (Carnegie Melon University)
タイトル: Knowability, Inquiry, and Epistemic Logic

アブストラクトなどはこちらを御覧ください

CAPEレクチャー:ProfProf. Javier Moscoso講演会

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CAPEレクチャー:ProfProf. Javier Moscoso講演会

2014年1月8日(水)午後4時半〜6時

場所:京都大学総合研究棟2号館地下一階第9講義室

講演者:Prof. Javier Moscoso (Tje Institute of the Spanish National Research Council)

http://www.ifs.csic.es/personal/javier.moscoso

タイトル・アブストラクト  TBA

 


CAPEワークショップ:A Workshop on Cultural Diversity and Moral Responsibility

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CAPEワークショップ:A Workshop on Cultural Diversity and Moral Responsibility

下記の内容で,2014年1月25日(土)にCAPEイベントとして、Houston大学の哲学者・倫理学者Tamler Sommers教授をお招きし、A Workshop on Cultural Diversity and Moral Responsibilityを開催します。

Sommers教授は2012年に道徳的責任と自由意志をテーマとした著書 Relative Justice を出版されました。

本書では、「道徳的責任」の概念内容をめぐる文化的差異についての考察を通じて、〈道徳的責任に関する客観的に正しい理論は存在しない〉という「メタ懐疑主義」の立場が主張されます。
この見解は道徳的責任と自由意志を考察する哲学者の大半が共有する前提を攻撃するものであり、その点できわめて斬新であり挑戦的であると言えます。
また、この見解を擁護する際にSommers教授は、文化人類学的知見のみならず、進化生物学や発達心理学などの多様な経験科学へ言及しますが、この点も本書の特色のひとつであると言えます。

本ワークショップではまずSommers教授にご自身の立場に関する講演をして頂きます。
そして、コメンテーターによる質問および全体でのディスカッションを通じて、道徳的責任および自由意志に関する私たちの理解を一層深めることを目指します。
本テーマにご関心のある方は、ふるってご参加ください。(なお、講演、ディスカッション等はすべて英語で行われます。)

Sommers教授の経歴などに関しては、Houston大学の次のサイトをご参照下さい。

http://www.class.uh.edu/faculty/tsommers/

ワークショップの詳細の予定は以下です。

A Workshop on Cultural Diversity and Moral Responsibility

日時:2014年1月25日(土)13:00~18:00(18:30~懇親会)
場所:京都大学文学部校舎・第3演習室
(http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htmの8番の建物です)

スケジュール
13:00-14:30 Tamler Sommers (University of Houston)Title: TBA
14:30-14:45 break
14:45-15:30 Sho Yamaguchi (Kyoto University) Title: TBA
15:30-16:15 Taku Sasaki (Ritsumeikan University) Title: TBA
16:15-16:30 break
16:30-18:00 Discussion
(講演のタイトルなどは追ってご連絡します)

西田幾多郎遺墨展

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「西田幾多郎遺墨展――黙より出でて黙に帰す――」

2013年10月30日より 12月1日まで京都大学総合博物館において平成25年度秋期特別展として開催しました。

 

西田幾多郎(1870-1945)は日本近代哲学の礎を築いた哲学者であり、長年にわたって京都大学文学部の哲学講座を担当し、多くの弟子を育てました。「京都学派」の祖というようにも言われます。いわゆる哲学の領域だけでなく、芸術の分野にも深い関心を寄せ、「美の本質」、「真善美の合一点」といった論文を著しています。

また、自ら多くの短歌や漢詩、書を残しました。「短歌について」、あるいは「書の美」と題したエッセーも執筆しています。西田が残した書は、その人柄や境涯が生き生きと表現された、気韻を感じさせるものです。また、みずみずしく自由に躍動する筆致もその特徴の一つです。芸術作品としても高い価値を有しますが、同時に、西田の思想をも色濃く映しています。その思想を理解する上でも重要な手がかりになるものです。

これまで御子孫のところに残されていた百点を超える墨跡が、このたびそのご厚意により、京都大学に寄贈されることとなりました。これまで知られていなかった墨跡をも含むこのコレクションは、表装されず、そのままの形で保存されてきました。それだけに、西田の生彩あふれる筆致をそのまま伝える、貴重な資料群といえます。

今回、広く多くの方々に、ぜひ西田幾多郎の、あるときは無心で洒脱な、あるときは雄勁で高峻な筆のおもむきを味わっていただきたいと考え、このコレクションの一部を総合博物館において展示したしました。

 

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P1020641

 

 

 

 

 

 

 

 

 

展示品一覧

1 硯等一式(西田幾多郎記念哲学館蔵)

2 明治43年(1910)京都帝国大学文科大学助教授任官辞令(西田幾多郎記念哲学館蔵)

3 大正3年(1914)京都帝国大学文科大学哲学講座教授任官辞令(西田幾多郎記念哲学館蔵)

 

【一 枯淡、静寂、気韻】

4 百花春(『無門関』第24則)

5 悠遠(とくに出典はない)。

6 心外無別法(道元『正法眼蔵』第41「三界唯心」)

7 無根樹上着花新(大仙愚堂国師の偈)

8 乾坤一擲(韓愈「鴻溝を過ぐ」)

9 千江有水千江月 万里無雲万里天(『嘉泰普灯録』巻18)

10 青山幾度変黄山 浮世浮世紛紜総不干 眼裏有塵三界窄 心頭無事一床寛(夢想疎石「山居十韻十首」)

 

【二 黙より出でて黙に帰す】

11 無我(「諸法無我」など多数の用例)

12 任運自在(『禅源諸詮集都序』巻上)

13 入佛入魔(道元『正法眼蔵』第24「画餅」)

14 光呑万象(『景徳伝燈録』巻7)

15 水急不流月(『緇林宝訓第二)

16 尋窮無限水 源窮水不窮(『寒山詩』)

17 従門入者 不是家珍(『碧巌録』第5則)

18 心即是佛 佛則是心 心佛如々 亘古亘今(無門慧開の偈)

19 江山如有待 花柳更無私(杜甫「後遊」)

20 芳樹無人花自落 春山一路鳥空啼(李華「春行 興を寄す」)

 

【三 自由なる生命のリズムの発現】

21 至人不留行(『荘子』外篇第26「外物」)

22 桃花流水杳然去 別有天地非人間(李白「山中問答」)

23 寿老人図

24 常憶江南三月裏 落花深處鷓鴣啼(『無門関』第24則、『碧巌録』第7則を踏まえたもの)

25 無位の真人(『臨済録』「上堂」)

26 汲井漱寒齒 淸心拂塵服 閒持貝葉書 歩出東齋讀……(柳宗元「晨詣超師院読禅経」)

27 行到水窮處 坐看雲起時(王維「終南別業」)

 

【四 芸術家自身の人格の発現】

28 好学不知老将至(『論語』「述而篇」)

29 敬天愛人(中村正直、西郷隆盛などに見られる)

30 一日不作 一日不食(『百丈清規』)

31 採菊東籬下 悠然見南山(陶淵明「飲酒二十首」)

32 李白一斗詩百篇 長安市上酒家眠 天子呼来不上船 自称臣是酒中仙(杜甫「飲中八仙歌」)

33 大人者不失其赤子之心者也(『孟子』「離婁篇」)

34 真有大志者 克勤小物 真有遠慮者 不忽細事(佐藤一斎『言志録』)

35 無事於心無心於事 物となつて考へ物となつて行ふ(長野県南安曇郡高家村高家小学校教育記念碑拓本)

 

【五 刹那の一点から見る】

36 あかきもの赤しといはてあけつらひ 五十路あまりの年をへにけ里(自作)

37 来日春光佳 去時秋色爽 湘山与湘水 歳々幾来往(自作)

38 大海原たつさゝ波もくしきかな とこ世の国に通ふと思へは(自作)

39 此頃の心よわさよ 丈夫とおもひし我も 老いにけるらし(自作)

40 己がいほりの松にからみし蔦の葉と かれし木葉をいつくしみ見る(自作)

41 老いぬれど 我の門出を 送られし 母のみ姿 わすれ難り(自作)

42 松山のひかげうつろふさ庭べは 昼しづかなり人なきが如(自作)

43 萬屋人間夢 天辺孤月光(自作)

44 夜来春雨細 孤客不成眠 雨滴階前樹 思詩至暁天(自作)

45 秋汀風日暖 晩出家門行 古道無人迹 銀波千里平(自作)

46 暮雲望不極 夫子今如何 湖海少知己 老来秋思多(自作)

47 青山連海尽 潮水接天流 落日烟雲外 只看富岳浮(自作)

 

【その他】

48 『日本文化の問題』自筆原稿(京都大学文学部図書館蔵)

49 『日本文化の問題』初版本

50 大正3年(1914)1月1日付け田辺元宛書簡

51 昭和13年(1938)4月30日付け田辺元宛書簡

 


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(2/17 17時必着) 研究員(特別教育研究)公募 アジア研究教育ユニット

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京都大学アジア研究教育ユニットでは、研究員(特別教育研究)を募集いたします。

応募締切は、平成26年2月17日(月)17:00必着です。

詳細は、公募要項をご覧ください。

応募用紙履歴書はこちらからダウンロードしてください。

【公募】アジア研究教育ユニット(KUASU)研究員(特別教育研究)(2014/2/17〆)

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アジア研究教育ユニット(KUASU)では、研究員(特別教育研究)を公募いたします。
応募締切は、平成26年(2014)2月17日(月)午後5時(日本時間)必着です。
詳細は、下記の募集要領を御覧ください。
また、応募用紙と履歴書は所定の様式を下記よりダウンロードしてご使用ください。

募集要項(PDF)

応募用紙(EXCEL)

履歴書(EXCEL)

シリーズ『変容する親密圏と公共圏』京都大学学術出版会

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第1巻 落合恵美子 編『親密圏と公共圏の再編成――アジア近代からの問い――』

KUP1

『親密圏と公共圏の再編成』

第2巻 落合恵美子・赤枝香奈子 編『アジア女性と親密性の労働』

『アジア女性と親密性の労働』

『アジア女性と親密性の労働』

第3巻 中村俊春 編『絵画と私的世界の表象』

『絵画と私的世界の表象』

『絵画と私的世界の表象』

第4巻 松田素二・鄭根埴 編『コリアン・ディアスポラと東アジア社会』

『コリアン・ディアスポラと東アジア社会』

『コリアン・ディアスポラと東アジア社会』

第5巻 田中紀行・吉田純 編『モダニティの変容と公共圏』

『モダニティの変容と公共圏』

『モダニティの変容と公共圏』

第6巻 黄蘊 編『往還する親密性と公共性――東南アジアの宗教・社会組織にみるアイデンティティと生存――』

『往還する親密性と公共性』

『往還する親密性と公共性』

続巻を刊行計画中

京都大学学術出版会のHPをご覧ください。

Series “The Intimate and the Public in Asian and Global Perspectives” BRILL

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GCOE『親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点』の成果出版である英語シリーズがBrillから刊行開始します。
詳細はこちらをご覧ください。

Vol. 1 KOYAMA Shizuko
Ryōsai Kenbo: The Educational Ideal of ‘Good Wife, Wise Mother’ in Modern Japan

Ryōsai Kenbo

Ryōsai Kenbo

Vol. 2 SECHIYAMA Kaku
Patriarchy in East Asia: A Comparative Sociology of Gender

Patriarchy in East Asia

Patriarchy in East Asia

Vol. 3 Edited by OCHIAI Emiko and AOYAMA Kaoru
Asian Women and Intimate Work

Asian Women and Intimate Work

Asian Women and Intimate Work

Vol. 4 Edited by NAKAMURA Toshiharu
Images of Familial Intimacy in Eastern and Western Art

Images of Familial Intimacy in Eastern and Western Art

Images of Familial Intimacy in Eastern and Western Art

Vol. 5 Edited by OCHIAI Emiko and Hosoya Leo Aoi
Transformation of the Intimate and the Public in Asian Modernity

平成26年度 大学院文学研究科入学試験第一次合格者受験番号


平成26年度文学研究科入学試験第二次合格者受験番号

2014年度授業概要

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系共通

○伊藤和行「科学史入門1」(講義)(前期 火2)

〔授業の概要・目的〕

科学とは時間や空間を超えた普遍的なものと考えられているが、人間の営みである以上、それが誕生し発展してきた過程は歴史的な文脈によって規定されている。本講義では科学とは何かという問題を歴史的視点から考察する。

前期は古代から17世紀学革命までを検討する。

〔授業計画と内容〕

前期は、近代西欧科学が誕生した17世紀科学革命の核心である力学の誕生について古代から17世紀までの天文学と運動論の展開を辿って検討する。

  1. 古代の天文学と運動論
    地球中心説とアリストテレス自然学
  2. 近代の天文学と運動論
    太陽中心説とガリレオの運動論
  3. 「科学革命」 ニュートンの力学的総合
○伊藤和行「科学史入門2」(講義)(後期 火2)

〔授業の概要・目的〕
科学とは時間や空間を超えた普遍的なものと考えられているが、人間の営みである以上、それが誕生し発展してきた過程は歴史的な文脈によって規定されている。本講義では科学とは何かという問題を歴史的視点から考察する。

後期は19世紀後半から20世紀前半までを中心として検討する。

〔授業計画と内容〕
後期は、19世紀末から20世紀の科学について生物学と物理学の革命を中心に論じる。

  1. 遺伝学 集団遺伝学、分子遺伝学など
  2. 進化論 ダーウィン、進化論の総合など
○伊勢田哲治「科学哲学入門(上)」(講義)(前期 金3)

〔授業の概要・目的〕

科学哲学は「哲学」という視点から「科学」に切り込む分野である。本講義では、多様化のすすむ科学哲学のさまざまな研究領域を紹介し、受講者が自分の関心に応じて今後掘り下げていけるような「入り口」を提供する。 前期の講義においては、科学とはなにかという問題、科学的推論や科学的説明をめぐる問題を、科学全体に関わるテーマと個別の領域に関わるテーマに分けて論じる。

〔授業計画と内容〕

  1. 科学とは何か
  2. 科学的推論
  3. 個別科学における科学的推論
  4. 科学的説明
  5. 個別科学における科学的説明

〔履修要件〕

特になし

〔成績評価の方法・基準〕

2回のレポートで評価を行う。1回でもレポートをさぼると不可となるので注意されたい。

〔教科書〕

サミール・オカーシャ 『科学哲学』 (岩波書店)

〔参考書等〕

授業中に紹介する。

〔その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等)〕

オフィスアワーは水曜日15:00-16:30を予定

○伊勢田哲治「科学哲学入門(下)」(講義)(後期 金3)

〔授業の概要・目的〕

科学哲学は「哲学」という視点から「科学」に切り込む分野である。本講義では、多様化のすすむ科学哲学のさまざまな研究領域を紹介し、受講者が自分の関心に応じて今後掘り下げていけるような「入り口」を提供する。 後期の授業では科学的実在論や科学の変化、科学と価値などのテーマを順にとりあげ、関連する個別科学におけるテーマも検討する。

〔授業計画と内容〕

  1. 実在論と反実在論
  2. 個別科学における実在論問題
  3. 科学の変化と科学革命
  4. 個別科学における変化の問題
  5. 科学と価値

〔履修要件〕

特になし

〔成績評価の方法・基準〕

2回のレポートで評価を行う。1回でもレポートをさぼると不可となるので注意されたい。

〔教科書〕

サミール・オカーシャ 『科学哲学』 (岩波書店)

〔参考書等〕

授業中に紹介する。

〔その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等)〕

オフィスアワーは水曜日15:00-16:30を予定

○矢田部俊介「基礎演習Ia(論理学演習1)」(前期 火5)

〔授業の概要・目的〕

本授業の最終的な目標は、受講者が論理的で明晰な思考に慣れ、何かを主張する際にはその主張がどのよ うな根拠に基づいているかを明確化し、抜けも漏れもない論証ができるようになることである。そのための練習の題材としては、哲学的論理学、そのなかでも 「論理とは何か」という問題をとりあげる。我々は日常、推論を行い、そして「論理的」という言葉をよく使う。もちろん「論理的」であることが要求される。 しかし、「論理」とはいったい何だろうか。日頃、無反省に、知っているつもりで使っている概念の意味を問い直すのは、哲学の重要な仕事の一つである。

本演習では、数学における定理の証明がシミュレートできる、「論理」と呼ばれうるような、記号を処理する体系(「形式的体系」)を紹介する。 具体的には、最小述語論理の自然演繹の体系の解説と問題演習を行う。

〔授業計画と内容〕

最小述語論理は、論理結合子の導入規則と除去規則のみを持つ、基本的な論理体系の一つである。前期の前半は、まず最小述語論理の自然演繹の体系を紹介する。問題演習を通じ、各自が自然演繹の証明が出来るようになることが目標である。

また、後半には、最小論理上で算術の体系「最小算術Q」を例に、数学における多くの証明が最小論理で遂行可能であることを示す。同時に、原始再帰法など計算の基本概念を紹介する。

〔教科書〕

毎回ハンドアウトを配布する。

〔参考書等〕

  • 小野寛晰『情報科学における論理』(日本評論社)ISBN:4535608148
  • Dag Prawitz 『Natural Deduction: A Proof-Theoretical Study』(Dover Publications)ISBN:0486446557

〔成績評価法〕

ほぼ毎回出題する宿題の累計成績に準じて行う。

〔コメント〕

形式的な体系を理解するためには、まず手を動かして練習問題の証明をやってみよう。記号の意味は何か、と考えるのはそれから。

○矢田部俊介「基礎演習Ib(論理学演習2)」(後期 火5)

〔授業の概要・目的〕

我々は日常、推論を行い、そして「論理的」という言葉をよく使う。もちろん「論理的」であることが要求される。 しかし、「論理」とはいったい何だろうか。日頃、無反省に、知っているつもりで使っている概念の意味を問い直すのは、哲学の重要な仕事の一つである。ま た、「論理」とはいったい何かという問題は、現代の大きな問題である。というのも、古典論理の体系以外にも、20世紀以降、多くの異なる論理体系が提案さ れているからである。それらの非古典的な体系が論理と呼ばれるなら、ある体系が「論理」と呼ばれるためには、どんな性質を満たしていることが必要だろう か。
本演習では、最小述語論理の自然演繹の体系の解説から始め、最小論理・直観主義論理・古典論理での論理式の証明とそのモデルを使った議論が出来るようにす ることを目的とする。その中で、単なる記号の処理を行なう体系が「論理」と呼ばれるにはどんな性質を満たす必要があるかを考察する。また、学期末には、もう一つのトピックとして、「真理とは何か」という、論理と密接に関係する別の話題を取り上げ、その論理学的性質を探る。

〔授業計画と内容〕

前半では、前期に紹介した最小述語論理を例にとり、論理結合子の意味とは何かを、「証明論的意味論」と呼ばれる立場から考察する。具体的には、ベルナップの「トンク」の例を題材に、論理結合子の条件とは何かを考え、保存拡大性や証明の正規化といった論理学の基本概念を理解することを目指す。
後半では、最小論理に論理規則を付加し拡張した論理体系を紹介する。つまり、最小論理に矛盾律、排中律と論理規則を加え、直観主義論理、古典論理の体 系を得る。これらの例により、論理規則が加わるにつれて、論理式の証明は難しくなるものの、そのモデルは簡単になることを示す。また、その考察により、健 全性や完全性といった記号とモデルの関係に関する基本概念の理解を目指す。

最後に、論理学の応用的話題として、近年研究が進んでいる公理的な真理理論をとりあげ、その論理学的な概観を紹介する。時間があれば、その関係で、ゲーデルの不完全性定理等も紹介する。

〔教科書〕

毎回ハンドアウトを配布する。

〔参考書等〕

  • 小野寛晰『情報科学における論理』(日本評論社)ISBN:4535608148
  • Dag Prawitz 『Natural Deduction: A Proof-Theoretical Study』(Dover Publications)ISBN:0486446557

〔成績評価法〕

ほぼ毎回出題する宿題の累計成績に準じて行う。

〔コメント〕

形式的な体系を理解するためには、まず手を動かして練習問題の証明をやってみよう。記号の意味は何か、と考えるのはそれから。

特殊講義(学部・大学院共通)

○伊藤和行「ホイヘンスと重力理論」(前期 金2)

〔授業の概要・目的〕

ホイヘンス(Christiaan Huygens, 1629-1695)は、ガリレオやニュートンと並び、17世紀科学革命において中心的な役割を果たしてことで知られる。彼は晩年に、ニュートンの万有引力を、デカルトの渦動論の立場から機械論的に説明しようと試みた。本講義では、彼の『重力原因論』の読解を通じて、当時の機械論的自然哲学について検討する。

〔授業計画と内容〕

授業では、最初に17世紀科学革命とホイヘンスの業績について概論し、その上でホイヘンスの『重力原因論』を読解していく。

“Discours de la Cause de la Pesanteur (1690)”, in Oeuvres complètes de Christiaan Huygens, Den Haag, 21: 1944, 443-488.

○伊藤和行「ガリレオの望遠鏡と天体観測 」(後期 月5)

〔授業の概要・目的〕

ガリレオの望遠鏡による天体観測は近代天文学の誕生を告げたのみならず、宇宙観の転換を導いたことで知られる。本授業では、彼のテキスト読解と天体観測を通じて彼の科学的活動を検討する。

〔授業計画と内容〕

ガリレオのテクスト(主として日本語訳、必要によってイタリア語とラテン語)を読解しながら、以下のトピックについて考察する。
また天候を考慮しながら、実際に、彼の望遠鏡のレプリカなどによって、月、木星、金星、太陽などを観測してもらう予定である。

  • 望遠鏡の製作と理論
  • 月の観測
  • 木製の衛星の発見
  • 太陽黒点
  • 宮廷科学者とパトロネージ
  • 太陽中心説と宗教裁判
○伊勢田哲治「Science and religion from a philosophical perspecitve (哲学の観点から見た科学と宗教) 」(前期 水2)(総合生存学館提供科目)

〔授業の概要・目的〕

The topic of this special lecture varies every year, picking up various topics related to the philosophical aspects of science. This year, we explore the relationship between science and religion. Since the time of Galileo, there has been many troubles between science and religion, the most recent manifestation of which is the intelligent design controversy in the US. However, on the other hand, there are cases in which religious beleifs seem to promote scientific discovery, such as the quest for simple mathematical law of nature. Can science and religion coexist? If they can, how should the coexistence be arranged? Is there any particular Japanese aspect to the science-religion issue? We try to tackle these questions from philosophical points of view.

この特殊講義のテーマは科学の哲学的側面にかかわるさまざまな話題をとりあげる形で毎年変更されます。今年度は科学と宗教の関係について考えます。科学と宗教の間にはガリレオの時代より多くのトラブルが生じてきました。その最近のものがアメリカにおける知的設計説論争です。しかし、他方で、単純な数学的自然法則の探求など、宗教的信念が科学を促進したように見える例もあります。科学と宗教は共存できるのでしょうか。できるとするならば、その共存はどのような形をとるべきなのでしょうか。この科学と宗教の問題について、日本に特有の側面というのはあるのでしょうか。この授業では、これらの問題に哲学的な観点から挑戦します。

〔授業計画と内容〕

The lectures will be given both in Japanese and English.
Tentative list of topics

  • Historical backgrounds of science-religion relationship
    –Medieval support
  • Kepler and Galileo
  • Geology and Evolution controversy (Europe and Japan)
  • Analysis of the problem
  • Dawkins Gould Debate

〔履修要件〕

No background is required, but if you are not familiar with philosophy of science in general, please read some introductory book by yourself. Okasha’s introductory book (邦訳 オカーシャ『科学哲学』) is recommended.

〔成績評価の方法基準〕

a midterm paper project and the final paper

〔教科書〕

授業中に指示する
Reading assignments will be distributed in the class.

〔参考書等〕

授業中に紹介する。

〔その他〕

Office hour: wed. 15:00-16:30

○伊勢田哲治「19世紀のイギリスの科学哲学:ハーシェル、ヒューウェル、ミル」(後期 水2)

〔授業の概要・目的〕

19世紀のイギリスは、「科学者」という言葉の成立に象徴されるように、科学の制度化が急速に進むとともに、科学に対する方法論的反省もまたこの時期のイギリスに一つの出発点を持つ。今回の授業では、1830~40年代の科学哲学を代表するハーシェル、ヒューウェル、ミルの三人の著作と、その背景を紹介し、彼らの議論の現代への含意について考えていく。
〔授業計画と内容〕

本授業ではおおむね以下のような話題をとりあげていく。

  • 19世紀前半のイギリス科学の状況
  • 科学方法論における帰納法の位置づけ
  • ハーシェルの『自然哲学序説』
  • ヒューウェルの『帰納諸科学の歴史』
  • ヒューウェル=ミル論争

〔履修要件〕

特に履修要件はもうけないが、科学哲学の基礎的事項については知っているものという前提で授業が行われる。最低限オカーシャ『科学哲学』(岩波書店)は全体を読み理解しておくことが望ましい。

〔成績評価の方法と基準〕

二回のレポートで評価を行う。

〔教科書〕

授業中にプリントを配布

〔参考書等〕

授業中に紹介

○平川秀幸「科学技術と社会のガバナンス」(後期 木5)

〔授業の概要・目的〕

現代の社会は科学技術の発展と深く関わっており、それなしに社会は成り立たない。他方、科学技術とそれに伴う産業経済の発展は、環境破壊や生命倫理の問題など様々な社会問題を引き起こしてもいる。そしてそれら問題の解明や解決にも、科学技術の発展は不可欠のものになっている。社会の中での科学技術の影響や役割をいかに理解し、制御していくかは、今日、第一級の学術的かつ実践的な課題であり、そのためには人文・社会科学的なアプローチが不可欠である。本講義では、とくに「リスクとイノベーションのガバナンス」という観点から、現代社会における科学技術の諸問題について理解を深める。

〔授業計画と内容〕

以下のようなテーマについて授業をする予定である。。

  1. イントロダクション(第1週)
  2. 科学技術と社会の関係変化に関する社会思想史的な概観 (第2~5週)
  3. リスクをめぐる科学と政治
    意思決定と不確実性、政治的・規範的なものと認識論的なものとの関係性など。具体的トピックとして遺伝子組換え技術、BSE、原子力などを取り上げる。(第6~12週)
  4. 科学技術と社会の参加型ガバナンスの諸問題
    テクノロジーアセスメントを中心として。具体的トピックとして遺伝子組換え技術、再生医療、ナノテクノロジーなどを取り上げる予定。(第13~15週)

授業のなかでの質疑・討論の内容ならびに社会状況(本講義に関連する重大な社会事象の発生など)次第で、取り上げるトピックや各テーマを扱う週数は変更することがある。

○喜多千草「「知識の循環・共有」について考える 」(後期・木3)

〔授業の概要・目的〕

この講義では、コンピューティングに関わる歴史において、知識の循環・共有がどのようにおこなわれてきたかについて考察する。
具体的には、ユーザコミュニティや、コンピューティングの技術に関する知的所有権をめぐる諸問題等を採り上げる。これにより、受講生はコンピューティング史のアプローチを学び、過去の経緯・帰結が現在のありようにどのように影響してきたかについて理解を深めることになるだろう。

〔授業計画と内容〕

授業は基本的には歴史学的方法論で進めるが、必要に応じて、科学技術社会論の論点についても言及する。
授業概要(各項目について1~3回程度の授業を行う)

  • オリエンテーション
  • ライブラリの構築とユーザグループの誕生
  • ハードウェア設計に関する知識の循環
  • ソフトウェアと知的財産権
  • インターネットと互助的コミュニティ
  • CGM(Consumer Generated Media)の台頭
  • まとめ
○植原亮「未定」(未定)

〔授業の概要・目的〕

未定

〔授業計画と内容〕

未定

演習(学部・大学院共通)

○伊藤和行「物理学の哲学前史2」(前期 火3)

〔授業の概要・目的〕

この演習では、ロベルト・トレッティの『物理学の哲学』を読みながら、現在の物理学の哲学につながるさまざまな考え方がどのように形成されてきたかを学んでいく。今期の授業では、前年度後期の演習(担当:伊勢田)に引き続き、19世紀と相対論に関する章を読み進める。

〔授業計画と内容〕

授業は基本的に一回の授業でテキスト15ページ程度を読み、それについて検討する形で進める。学生は一人ないし複数で一回の発表を担当する (担当者は事前に決めておく)。
今期に扱う内容は次の通りである。

  • 19世紀 非ユークリッド幾何学、場、熱と偶然、(科学)哲学者たち
  • 相対論 特殊相対性理論、ミンコフスキー時空、特殊相対性の哲学的問題
    一般相対性理論、相対論的宇宙論

〔教科書〕
Roberto Toretti (1999) The Philosophy of Physics (Cambridge University Press).

○伊藤和行「John Snowとロンドンのコレラ」(後期 火3)

〔授業の概要・目的〕

John Snowは19世紀中頃に英国で活動した医学者である。彼は、ロンドンにおけるコレラ流行の際に、疫学的考察から、その流行の原因が上水にあることを推論したことでしられる。本演習では、John Snowのコレラの流行に関する論考 “On the Mode of Communication of Cholera”を講読し、疫学の誕生期について考察する。

〔授業計画と内容〕

流行病と疫学の歴史、John Snowの業績について簡潔に紹介した後、次のテキストを読んでいく。
“On the Mode of Communication of Cholera”, in Snow on cholera : being a reprint of two papers, together with a biographical memoir by B.W. Richardson ; and an Introduction by Wade Hampton Frost. — Hafner, 1965.

○伊勢田哲治「科学哲学の実践的転回と頑健性」(前期 水3)

〔授業の概要・目的〕

1990年代の科学哲学における大きな変化の一つとして、研究の焦点を科学理論から科学実践へと移すという一連の運動(practical turn、実践的転回)があった。この流れはいわゆる新実験主義などとも連動しその後の科学哲学のやり方を大きく変えていくことになった。今回の演習では、この運動の主唱者であったアンドリュー・ピッカリングの論文を中心に主要な論文を読む。また、この運動を受け継ぐ近年の動きとして、「頑健性」の概念を中心とした科学実践の分析も検討する。

〔授業計画と内容〕

基本的に一回の授業でテキスト15ページ程度を読み、それについてディスカッションする形ですすめる。学生は一人ないし複数で一回の発表を担当する(担当者は事前に決めておく)。以下のような論文、書籍を読むことを今のところ考えている。

  • Pickering A. “From Science as Knowledge to Science as Practice”
  • Hacking, I. “The Self Vindication of the Laboratory Sciences”
  • Gooding, D. “Putting Agency Back into Experiment”
  • Pickering A. The Mangle of Practice
  • Solar et al ed. Characterizing the Robustness of Science: After the Practice Turn in Philosophy of Science

〔履修要件〕
特に履修要件はもうけないが、科学哲学の基礎的事項については知っているものという前提で授業が行われる。最低限オカーシャ『科学哲学』(岩波書店)は全体を読み理解しておくことが望ましい。

〔成績評価の方法と基準〕

発表の担当と期末のレポート

〔教科書〕

授業内でプリント配布

〔参考書等〕

授業中に紹介する

○伊勢田哲治「化学の哲学」(後期 水3)

〔授業の概要・目的〕

物理学の哲学と生物学の哲学に挟まれるような形で、化学(chemistry)の哲学は、長らく脚光をあびることがなかった。しかし、物理学とも生物学とも関係が深い一方で、化学物質や化学反応などの独自の研究領域を持つ化学という分野は、哲学的な近年は化学哲学に特化した雑誌も刊行され、研究も蓄積されつつある。今回の授業では、近年編集されたアンソロジーを手がかりに、この分野の現状について一緒に学ぶ

〔授業計画と内容〕

基本的に一回の授業でテキスト10ページ程度を読み、それについてディスカッションする形ですすめる。学生は一人ないし複数で一回の発表を担当する(担当者は事前に決めておく)。
暫定的に、Philosophy of Chemistryに収録された以下のような論文の中から数本をピックアップして読むことを計画している。

  • van Brakel“prehistory of the philosophy of chemistry”
  • van Brakel“Substances: the ontology of chemistry”
  • Needham“Modality, mereology and substance”
  • Goodwin “Mechanisms and chemical reaction”
  • Harre “Laws in Chemistry”
  • Weisberg “Chemical modeling”
  • Hendry “Reduction, emergence and physicalism”
  • Sutcliff and Woolly “Atoms and molecules in classical chemistry and quantum mechanics”
  • Morange “explanatory relationships between chemical and biological sciences”

〔成績評価の方法と基準〕

発表の担当と期末のレポート

〔履修要件〕

特に履修要件はもうけないが、科学哲学の基礎的事項については知っているものという前提で授業が行われる。最低限オカーシャ『科学哲学』(岩波書店)は全体を読み理解しておくことが望ましい。

〔教科書〕

Andrea Woody et. al. ed. Philosophy of Chemistry: Handbook of the Philosophy of Science. 2012 Elsevier. 必要箇所は授業内で配布

○伊藤・伊勢田「科学哲学科学史セミナー」(前期・後期 金4)

〔授業の概要・目的〕

発表演習。四回生必修。卒論作成に向けて、卒論のプランや途中経過などの研究発表をしてもらいます。

〔授業計画と内容〕

欠席が多い学生には、発表しただけでは単位を与えないことがあるので注意してください。

研究科横断型授業

○伊勢田哲治「科学技術と社会に関わるクリティカルシンキング (critical thinking on science, technology and society) 」(Aタイプ 通年 火5)

〔授業の概要・目的〕

伊勢田ほか編『科学技術をよく考える』をテキストとして、科学技術と社会の接点で生じるさまざまな問題についてディスカッションを行い、多面的な思考法と、思考の整理術を学んでいく。目標は、クリティカルシンキング(CT)という考え方について知り、CTのいくつかの基本的なテクニックを身につけること、科学技術社会論の概念を学び、それを使って議論ができるようになること、である。

〔授業計画と内容〕

テキストは10のテーマから構成されているが、本授業ではそのうち6~7つをとりあげることを予定している。実際に何についてディスカッションするかは受講者の興味も踏まえて決定するが、候補となるのはたとえば以下のようなものである。

  • 遺伝子組み換え作物
  • 脳科学の実用化
  • 血液型性格判断
  • 宇宙開発への公的投資
  • 原爆投下の是非を論じること自体の正当性

これらのトピックとあわせて学ぶスキル・知識としては、

  • 議論の特定
  • 暗黙の前提の特定
  • 社会的CT
  • 四分割表
  • メタCT
  • 予防原則
  • リスクコミュニケーション

〔履修要件〕

特になし

〔成績評価の方法・基準〕
3分の2以上の出席と積極的な授業参加

〔教科書〕

伊勢田哲治ほか編 『科学技術をよく考える クリティカルシンキング練習帳』 (名古屋大学出版会) 授業内での著者割引での販売を予定

〔参考書等〕

伊勢田哲治 『哲学思考トレーニング』 (ちくま新書)

○伊勢田哲治、矢田部俊介「論理学上級I (Advanced logic I) 」(Bタイプ 集中)

〔授業の概要・目的〕

真理とは何か、どのような性質を満たすのかは、哲学の大きなテーマの一つである。この分野の専門家である矢田部俊介氏をゲストスピーカーとして招き、本授業では、古典論理上で形式化されるタルスキの真理理論と、また現代的な非古典論理上で展開される真理理論と、それらの非古典論理の体系の証明論を紹介し、現代の哲学的論理学の最前線で何が起こっているかを概観する。この授業を通じ、学生が非古典論理に関する基礎的知識を身につけることを目標とする。

〔授業計画と内容〕

  1. 古典論理とタルスキの真理理論 (9/5 矢田部)
  2. 古典論理上の真理理論とそのなす階層 (9/12 矢田部)
  3. クリプキと不動点 (9/19 矢田部)
  4. 非古典論理上の透明な真理概念 (9/26 矢田部)
  5. 真理概念とω無矛盾性 (9/30 矢田部)

〔履修要件〕

古典命題論理・1階述語論理(それぞれ完全性定理まで)の履修済または自習済。

〔成績評価の方法・基準〕

授業への積極的な参加とレポートの総合評価により修了証を授与する。修了証は全回終了後担当者が要件を確認したのち授与する。

〔教科書〕

使用しない

○伊勢田哲治、村上祐子「論理学上級 II (Advanced logic II) 」(Bタイプ 集中)

〔授業の概要・目的〕

20世紀の分析哲学を含む哲学理論の展開には非古典論理学が欠かせない。この分野の専門家である村上祐子氏をゲストスピーカーとして招き、様相論理の技術的側面を学びながら研究史を追うことで、現在の非古典論理学の枠組みの理解を深めることと、個別体系の扱いについてのスキルを身につけることを狙いとする。

〔授業計画と内容〕

  1. ノーマルな様相論理体系と関係意味論 (9/17 村上)
  2. 様相論理の完全性 (9/17 村上)
  3. 不完全な様相論理体系と一般化意味論 (9/18 村上)
  4. 一般化意味論・近傍意味論とクラシカルな様相論理体系 (9/19 村上)

〔履修要件〕

古典命題論理・1階述語論理(それぞれ完全性定理まで)の履修済または自習済。

〔成績評価の方法・基準〕

授業への積極的な参加とレポートの総合評価により修了証を授与する。修了証は全回終了後担当者が要件を確認したのち授与する。

授業時間割表

※上段は前期を、下段は後期を表す

1限 2限 3限 4限 5限
※前期は
授業なし

伊藤 特講
ガリレオ

伊藤 講義
科学史入門
伊藤 演習
物理学の哲学2

伊藤 演習
スノーと疫学

矢田部 基礎演習 Ia
論理学演習

矢田部 基礎演習Ib
論理学演習

伊勢田 特講
科学と宗教

伊勢田 特講
19Cのイギリス科学哲学

伊勢田 演習
科学哲学の実践的転回

伊勢田 演習
化学の哲学

※前期は
授業なし
喜多 特講
知識の循環・共有
※前期は
授業なし
平川 特講
科学技術論
伊藤 特講
ホイヘンス

※後期は
授業なし

伊勢田 講義
科学哲学入門
伊藤・伊勢田
科哲史セミナー

集中・その他

  • 伊勢田 「クリティカルシンキング」(火5限・通年)
  • 伊勢田、矢田部 「論理学上級Ⅰ」
  • 伊勢田、村上 「論理学上級II」
  • 植原 「未定」

CAPE論理学レクチャー番外編

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CAPE論理学レクチャー番外編
時間:2014年2月16日(日)13時~16時半
場所:京都大学文学部第六講義室
講師:矢田部俊介(JR西日本、京都大学文学部非常勤講師)
テーマ:不完全性定理

【案内】KUASUエラスムス研究員によるセミナー「都市移住と同郷団体の中日比較」:2014/3/7(金)

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アジア研究教育ユニット、アジア親密圏/公共圏教育研究センターでは、下記の通り、KUASUの2013年度エラスムス研究員Zhao Yutingさんによるセミナーを開催します。

日時:3月7日(FRI) 15:00-17:00
場所:京都大学文学部新館5階L521 社会学共同研究室(Seminar Room L521, Graduate School of Letters, Kyoto University)
タイトル:「都市移住と同郷団体の中日比較」
講師:Zhao Yuting (北京外国語大学北京日本学研究センター博士課程/KUASU2013年度ERASMUS研究員)

詳細についてはこちらのポスターをご参照ください。

20140307_ZHAO Yuting

CAPEワークショップ:若手研究者による国際ワークショップ「Action, Emotion, and Morality」

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若手研究者による国際ワークショップ CAPE共催
「Action, Emotion, and Morality」

日時 : 2014年3月6日(木) 10:00-18:15
場所 : 京都大学文学部本館第6講義室

10:00 – 10:50 Michael Campbell (京都大学): 「間柄」and ‘Second Nature’: Two
Sides of the Same Coin?

11:00 – 11:50 立花幸司(熊本大学):アリストテレスと徳倫理学
11:50 – 12:50 休憩

12:50 – 13:40 杉本俊介(長浜バイオ大学):On the meaning of “should” in the question ”why should I be moral?”

13:55 – 14:45 蝶名林亮:道徳的説明と道徳的個別主義

15:00 – 15:50 田村圭一(旭川医科大学):A realist theory of moral values

16:05 – 16:55 八重樫徹(大阪大学):感情の志向性と価値

17:10 – 18:15 古田徹也(新潟大学):過失という概念の不具合について――行為の哲学の一断面 (コメンテーター:村上友一(札幌学院大学))

オーガナイザー 佐藤岳詩・杉本俊介
連絡先 杉本俊介(sugimoto*ethics.bun.kyoto-u.ac.jp
佐藤岳詩(sato.takeshi.23v*st.kyoto-u.ac.jp
(*を@に変えてください)

使用言語は英語および日本語です。
事前参加申し込みは不要で、どなたでも来聴できます。
どうぞお気軽にご参加ください。

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