文化遺産学・人文知携センター設立記念シンポジウムを開催しました。
9月13日(金)、文学研究科第3講義室で、京都大学大学院文学研究科附属文化遺産学・人文知連携センターの設立を記念するシンポジウム「文化遺産でつなぐ人文知―京都からユーラシア世界へ、原始から未来へ―」を開催しました。平日午後の開催でしたが、多くの参加者がありました。
吉田豊・磯貝健一「羽田亨の夢を追って―京大文学部内陸アジア学の軌跡―」では、京都大学元総長で内陸アジア学を確立した羽田亨とそれを継承・発展させた研究者、そして羽田記念館で行われているさまざまな研究・教育活動について紹介されました。
吉川真司「京都大学構内を発掘する」では、京都大学構内遺跡の調査研究成果と、保存・活用の実情と今後の展望が報告されました。
吉井秀夫「文化遺産学の新たな展開」では、その概念が変化しつつある「文化遺産」をキーワードとして、「学問」・「社会」・「世界」とつながるための試みについて報告がなされました。
松田素二「人文知の新たな連携を目指して」では、人文知が置かれている状況に基づいて、人文知連携拠点が行おうとするミッションについての報告がありました。
パネルディスカッションでは、出口康夫から「人文知は今・・・」という題目で、人文知とその発信の現状と課題や文化遺産学の可能性についての提言がなされ、それに松田・吉井が答えつつ、今後のセンターの活動の方向性について議論を深めました。
今回のシンポジウムでの議論をもとに、今後、さらに文化遺産学センターの活動を具体化していきたいと思います。
【第1部 提題】
1 羽田亨の夢を追って—京大文学部内陸アジア学の軌跡—
吉田 豊(文学研究科教授/文化遺産学研究施設内陸アジア学推進部門)
2 京都大学構内を発掘する 吉川真司(文化遺産学研究施設長)
3 文化遺産学の新たな展開 吉井秀夫(センター長)
4 人文知の新たな連携を目指して 松田素二(人文知連携拠点長)
【第2部 パネルディスカッション】
テーマ「人文知の未来に向けて」
出口 康夫(人社未来形発信ユニット長) × 吉井 秀夫 × 松田 素二